2020 Fiscal Year Research-status Report
The Cultural Equivalence of Dark Personality Traits between the United States and Japan
Project/Area Number |
20K22290
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
下司 忠大 早稲田大学, 文学学術院, 助教 (60875219)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | ダークパーソナリティ / Dark Triad / Dark Tetrad / 文化差 / 尺度開発 / 多母集団同時分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は欧米圏において知見が急速に蓄積されてきているダークパーソナリティ特性の文化的等価性を検討することを目的としたものである。ダークパーソナリティ特性とは自己愛(自己陶酔的な特性),サイコパシー(社会逸脱的な特性),マキャベリアニズム(権謀術数的な特性),サディズム(加虐快楽的な特性) の4特性の総称であり,Dark Tetradとも呼ばれる。本研究課題ではダークパーソナリティ特性を測定する国際標準的な尺度の邦訳版を作成するともに,その文化的等価性を国際比較することを行うことを計画した。具体的には,研究1においてShort Dark Tetrad (SD4; Paulhus et al., in press) の尺度を邦訳し,その日本語版SD4(SD4-J) が先行研究と同様の因子構造,信頼性,妥当性を有するかどうかを検討することを目的とした。また,研究2においては,第1に日米間でSD4に得点差がみられるのか,また,それが測定上のバイアスかどうかを多母集団同時分析を用いて検討することを目的とし,第2にその得点差がどのような文化的心理特性によって説明されるのかを検討することを目的とした。既存のダークパーソナリティ特性の研究は主に欧米圏の研究者によって取り組まれ,その地理的な制約から”WEIRD” (White, Educated, Industrialized, Rich, and Democratic) の国のサンプルしか対象にされていない点が問題視されていた(Lyon, 2019)。本研究は更に非WEIRD国への適用可能性を検討し,地理的に新たな領域を切り開くものである。今年度はダークパーソナリティ特性を尺度の邦訳許可を原著者より得て,翻訳会社を通じて質問紙の項目を翻訳し,予備調査を実施し,項目の確定に向けて課題を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響を受け,研究遂行が滞っている。
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Strategy for Future Research Activity |
インターネット調査会社を利用し,迅速に課題を遂行するように努める。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により,学務業務が増え,研究代表者の研究従事時間が少なくなったため次年度使用額が生じた。今年度は速やかに研究を実施し,使用する予定である。
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Research Products
(2 results)