2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K22323
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高 燕林 筑波大学, 数理物質系, 助教 (50847051)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | ナノ炭素物質 / 電界効果 / ダイナミクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高効率な電界電子放出源の候補であるグラフェンやカーボンナノチューブ(CNT)等のナノ炭素物質に注目し、量子論に立脚した計算物質科学の手法を用いて、電界放出時に発生する、種々の ナノ炭素物質や それらと異種物質からなる複合系の構造ダイナミクス理論解明行う。昨年度の計算データーのまとめを完成し、結果の解析を行い、ナノ炭素物質の端や表面における電界下での各種反応の素過程の解明と、構造変化に伴う物性変調の解明を行い、電界による構造と物性の制御方法を提示する。結果を論文にする準備ができた。 さらに共同研究として以下のテーマにも参加した。新奇炭素ネットワークの物質設計と物性解明を行った。sp2炭素とsp3炭素、あるいは五員環と六員環からなる二次元新奇炭素ネットワークの物質設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産前産後休業並びに育児休業を取得したため、今年度実施予定のテーマがまだ終了していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の計算データーのまとめを完成し、結果の解析を行い、ナノ炭素物質の端や表面における電界下での各種反応の素過程の解明と、構造変化に伴う物性変調の解明を行い、電界による構造と物性の制御方法を提示する。得られた知見を統合し、定常電界下での反応の基礎学理を構築する、論文を書き、安定で高い効率を有する電子放出源の端や表面形状、そこに吸着させるべき官能基種ならびに官能基形状を理論的に予測し、ナノ炭素物質を用いた電界電子放出デバイスの理論設計を行う。
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Causes of Carryover |
産前産後休業と育児休業により八か月の研究休止期間があり、かつ復職後においてもまとまった研究時間の確保ができず、予算の執行ができなかったため、次年度使用額が生じた。
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