2022 Fiscal Year Annual Research Report
Unveiling Lyman Continuum photon escape mechanisms of local galaxies with SOFIA
Project/Area Number |
20K22358
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
橋本 拓也 筑波大学, 数理物質系, 助教 (40870887)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 天文学 / 銀河形成進化 / 赤外線天文学 / 宇宙再電離 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙再電離現象とは, 宇宙誕生後およそ2-10億年に起きた宇宙空間の最後の相転移を指す。主に初代星や初代銀河の放射する電離光子によって引き起こされたと考えられているが, 未解明な部分が多く, 現代天文学におけるフロンティアの一つである。再電離の過程を理解するためには, 当時代にあった超遠方銀河の放射する電離光子を理解することが重要である。しかし, 遠方銀河の放射する電離光子は原理的に観測できない。そこで近年注目を浴びる手法が, 電離光子を観測できる近傍宇宙に存在し, かつ宇宙再電離時代の銀河に性質が近い「アナログ天体」を用いて間接的に超遠方銀河からの電離光子放射の過程を明らかにすることである。特に重要なのは, 銀河から銀河外へ漏れ出し, 再電離へ寄与した電離光子の割合 (脱出率) を定量評価することである。
従来の研究では, 紫外線や可視光の光学特性と電離光子脱出率を結びつける試みが主流であった。本研究では, 初めて銀河の遠赤外線の性質に着目し, 電離光子脱出の物理と結びつけることを目指した。遠赤外線を用いる利点は, ALMA 望遠鏡とのシナジーである。本研究では、研究代表者がSOFIA望遠鏡を用いて、近傍銀河2天体の遠赤外線データを取得した。このうち、1天体のデータは想定していた用途には使えないことが明らかになった。残りの1天体については、最終年度に論文が受理された (Ura, Hashimoto et al. 2023 ApJ)。今後、ALMAの研究を宇宙再電離研究の文脈に位置付ける上で重要な役割を果たすと期待される。
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Research Products
(14 results)