2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of ensemble-based inflation schemes for convective-scale all-sky satellite radiance data assimilation
Project/Area Number |
20K22362
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
南出 将志 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (90884916)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | データ同化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 次世代静止軌道気象衛星ひまわり8号、 米国のGOES-16の観測を活用し、2017年度のハリケーンシーズン再現実験を完了した。極端気象現象内部で生じる対流現象の三次元構造を、 数kmスケールの高解像度で再現に成功した。 2. 再現シミュレーションの物理変数のうち、大気中の水蒸気量について様々な空間スケールに分解し、対流現象発生との相関を計算した。結果として、対流現象に特徴的な時空間的スケールの特徴を明らかにした。数値モデルによる感度実験も完了し、ロバストな結果を得ることができた。 3. 本研究成果を日本気象学会、アメリカ気象学会主催の熱帯大気・ハリケーン学会などで発表予定である。また、論文にまとめ業界トップの国際誌に投稿した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた研究内容を実行でき、かつ学会発表や論文投稿に足る成果を出すことができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
計画の進行状況を鑑みつつ、以下の3つの研究に取り組む予定である。 1. 昨年度は、大気中の水蒸気に注目した研究を行った。本年度は風速などその他の物理変数にも焦点を当てたい。 2. 昨年度は、構築したデータセットの一部(ハリケーン・台風の構成要素となる対流現象)を用いたので、本年度においては、台風の全体像との関連にも着目したい。 3. 上記の成果をもとに、新たなデータ同化手法の開発、あるいはそのために必要な課題の解明を実現したい。
|
Causes of Carryover |
コロナウィルスの蔓延により、学会の出張経費が減額されたため、次年度使用額が生じた。使用用途としては、状況を鑑み、可能であれば国際学会、難しい場合は国内の学会への旅費に用いるとともに、研究をさらに進めるための計算機関連の費用に用いる予定である。
|
Research Products
(2 results)