2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K22510
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
巫 霄 福岡工業大学, 工学部, 助教 (20825351)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 印刷型電極 / 人工脂質高分子膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
人間の汗には体内で分泌される重要な代謝産物や電解質が含まれているため、代謝性疾患や生理的状態などのモニタリングが可能である。さらに、多くの生体液の中で、簡単に入手できるので、リアルタイムかつ非侵襲型のウェアラブルバイオセンシングに適している。本申請課題では、これまで開発を進めてきた味覚センサの高選択性・高耐久性を持つ人工脂質膜材料と安価・柔軟・軽量で大量印刷可能な印刷型電気化学センサ電極を併せることで、印刷型の脂質高分子膜センサアレイの構築及び汗成分と脂質膜電位の応答関連性の評価を目的とする。令和2年は、スクリーン印刷式膜電位計測システムの構築を行った。具体的には、PETフィルム上にカーボンペーストをスクリーン印刷機で電極を作製し、絶縁ペーストを積層することでScreen-printed carbon electrodes (SPCEs)を試作した。また、脂質高分子膜を電極上に修飾し、汗中の代表物質に対するセンサ応答の確認を行った。脂質膜とカーボン電極間のキャリア輸送材料として、PEDOT/PSSによるdrop-casting方式とelectropolymerization deposition方式を検討した。また、汗成分の物理化学性質から、脂質や可塑剤の種類及び含有量を調整することによって、各々の成分に対して適切に応答する脂質高分子膜の試作・選定を行っており、次年度は脂質高分子膜からセンサアレイを構成し、各々の膜電位や時間的変化をパラメータとした重回帰分析、主成分分析を行い、各測定対象における濃度予測モデルの構築を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、「スクリーン印刷型脂質膜センサの試作」を予定しており、予定通りセンサ基盤の作製を終えることが出来た。また、センサチップからの信号の電位計測が可能となり、次年度以降、さらなる研究スピード向上が可能となったため、「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、「スクリーン印刷型脂質膜センサの試作」を進める。また、汗成分と膜の相互作用は、汗成分物質の分子量、極性、疎水性度、酸解離定数等のパラメーターが影響すると考えられ、これらをパラメーターとした膜設計を考慮する。過去の研究から脂質高分子膜の知見を有しており、それらのデータを有効利用して膜溶液に含まれる脂質や可塑剤の種類及び含有量を調整することによって、各々の成分に対して適切に応答する脂質高分子膜の試作・選定を検討する。また、脂質高分子膜からセンサアレイを構成し、各々の膜電位や時間的変化をパラメータとした重回帰分析、主成分分析を行い、各測定対象における濃度予測モデルを構築する。
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Causes of Carryover |
次年度は脂質高分子膜センサアレイの最適化のための試薬や電子部品を購入する予定である。また、濃度予測モデルの構築するための統計解析ソフトを購入する予定である。
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Research Products
(1 results)