2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Molecular Structure Search Method and Automated Parameter Construction Scheme Based on Machine Learning
Project/Area Number |
20K22539
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藤波 美起登 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (50875391)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 機械学習 / 構造最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、分子の平衡構造や遷移状態構造を迅速に探索するために、分子構造の情報から原子にかかるフォースを機械学習により予測する。これには、分子構造とそれに対応した各原子のフォースに関する計算データベースおよびこれを学習するための機械学習手法が必要となる。 今年度は、本手法の励起状態への展開を念頭に、分子の励起状態に関するフォースのデータベースの構築に取り組んだ。S1状態およびT1状態に対する励起状態の構造最適化に関してフォースを収集した。これまでに、基底状態のフォースを収集した有機小分子のセットについて、平衡構造を初期構造として時間依存密度汎関数理論計算による構造最適化を行い、多様な分子種、配座、分子構造から得られる励起状態における原子のフォースをデータベース化した。 また、有機金属錯体反応の遷移状態探索を目指して、有機金属錯体の酸化的付加反応に対して、遷移状態に至る分子構造に関するフォースのデータベースの構築に取り組んだ。中心金属を統一した複数の配位子の組み合わせから反応にバリエーションをもたせた。密度汎関数理論計算に基づく固有反応座標計算を行い、遷移状態に至る分子構造と各構造における原子に関するフォースを収集した。得られたデータベースに対して、これまでに検証してきた記述子およびニューラルネットワークを用い、遷移状態を経由する構造におけるフォースを予測した。低元素に対して定量的にフォースを見積る結果が得られた。
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