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2020 Fiscal Year Research-status Report

Quantification of intracellular signaling efficiency by information thermodynamics

Research Project

Project/Area Number 20K22619
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

芦田 慶太  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (80870732)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2022-03-31
KeywordsERK / Ras / 情報熱力学 / エントロピー
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は本当に細胞内シグナル伝達が情報熱力学的に効率的かを明らかにすることである。生物は進化によって、おそらく最適的な情報伝達を獲得していると考えられているが、生体内シグナルがどれくらい効率的なのかは未だ明らかでない。そこで本研究では、細胞内シグナリングの中でもMAPK/ERKパスウェイに着目し、イメージング実験ならびに情報熱力学的解析を組み合わせることで、RasーERK間の情報伝達効率を定量化、評価する。それによって、生物における情報伝達が本当に効率的かどうかを明らかにする。
本年度は主に情報熱力学を利用した解析手法に着目して研究をすすめた。機械学習手法を利用したエントロピー生成の推定手法について、発表論文の著者より、プログラムを供与して頂き、実際に動作することを確認した。また、計画当初は細胞に対して成長因子の刺激を与える前と後の状態について、定常性を仮定することでエントロピー生成を推定することを考えていた。しかし、本年度になって、非定常過程において、エントロピー生成を推定する手法が発表されたため、この手法による推定も現在検討している。定常性を仮定する手法に比べ、非定常過程での推定にはサンプル数が多く必要なことから、数値シミュレーションを利用することで、どの程度のサンプル数が必要であるかを見積もり、実現可能なのかを検討している。また、実験に関しては、RasとERKの活性を同時に測定するために、どのような遺伝子を発現されるのが良いかをを検討した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

解析手法に関しては、ほぼ完成しており、数値シミュレーションによって、必要なサンプル数を見積もるだけになっている。実験に関しては、系の検討はほぼ完了しており、あとは実際に細胞株を作成すれば実験できる状況になっている。
これらの結果を鑑み、本年度はおおむね順調に進展したと結論した。

Strategy for Future Research Activity

解析手法の必要サンプル数から、定常性を仮定して推定するか、非定常過程のまま推定するかを決定する。並行して細胞株の樹立を目指す。その後、実際に実験を行い、エントロピー生成を推定する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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