2020 Fiscal Year Research-status Report
機械学習を用いた大脳組織電子顕微鏡画像解析プラットフォームの開発
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20K22622
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河合 宏紀 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 客員研究員 (20784391)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 深層学習 / 電子顕微鏡 / プラットフォーム / 大脳組織 / オルガネラ |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、電子顕微鏡画像取得の様々なステップを自動化する技術が発展し、膨大な情報量の電子顕微鏡画像が得られるようになってきた。しかし、その解析は未だ手動に頼る部分が多く、組織微細構造解析の律速になっている。本研究では、近年目覚ましい発展を遂げている機械学習を用いて、電子顕微鏡画像を用いた組織微細構造解析の律速になっている手動によるセグメンテーションの効率化を目的としている。本年は、3次元データに対する推論方法の検討および画像解析プラットフォームの開発に注力した。3次元データに対する学習および推論では、まずセグメンテーションに用いる深層学習のモデルのアーキテクチャを検討した。その結果、より安定的に高い精度を達成することのできるモデルを選択することができた。安定性が高いことは異なるサンプルや異なる対象に対しても良い結果を達成できる可能性が高いことを意味しており、汎用的な使用が期待できる。さらに、推論時に異なる入力方法を使うことによるアンサンブルによって高い精度を出すことができることが見出された。また、学習・推論・修正のイテレーションを回せるようなワークフローを構築し、画像解析プラットフォームに実装した。この実装した機能の有効性を確認するために、機能を使用した場合と使用しない場合でデータの解析に必要な時間がどのくらいかかるかを検討した。その結果、機能を使用することで短時間でデータの解析が可能であることを確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アルゴリズム検討による3次元データの推論精度の向上や、機械学習による学習・推論および手作業による修正を行うことができるプラットフォーム開発が順調に進行しており、これは当初の計画と概ね一致している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は対象のセグメンテーション後の解析部分の開発に注力し、最終的な定量化までを含めての一連の解析を効率的に行うことができるようにプラットフォームを開発していく予定である
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