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2020 Fiscal Year Research-status Report

ヒト四肢オルガノイドを用いた種間・部位特異的な骨成長メカニズムの研究

Research Project

Project/Area Number 20K22652
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

堤 璃水  京都大学, 高等研究院, 特定研究員 (60876241)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2022-03-31
Keywordsオルガノイド / 四肢 / 軟骨形成 / 形態形成
Outline of Annual Research Achievements

1. マウス、ヒト、マカクのES細胞から分化させた肢芽間充織において、位置情報に応じた軟骨の形態形成、成長を三次元培養下で評価する実験系の確立が本研究の目的である。そのためにまず、実際のマウス胚から得た肢芽間充織細胞を三次元培養することで、肢の位置情報に応じて細胞がつくる軟骨の形状、数を変化させることができるモデル系を確立した。さらに、Sox9-EGFPの遺伝子改変マウス胚を用いることで、三次元培養下における軟骨の形態形成をライブイメージングで観察する実験に成功した。
2. これと同様の実験を、全能性幹細胞から分化させた肢芽間充織を三次元培養で行うことを目指し、研究を行った。まず、ヒトES細胞を用いて、肢芽間充織への分化、さらにそこからの軟骨形成の条件検討を行った。はじめからヒトES細胞から細胞凝集体を作って分化させる方法、途中まで二次元培養を行う方法、さらに、複数の軟骨分化培地を検討した結果、三次元培養下において肢芽間充織からの軟骨形成を誘導できる条件を見つけることができた。今後は、1. で明らかにした方法を用いて、肢の内部の位置情報を変化させることで、ヒトES細胞由来の肢芽オルガノイドにおいて、軟骨の形態形成や成長がどう変化するかを見ていく予定である。
3. さらに、異種間比較の可能性を拡大するため、マウスと近縁で後肢の長いトビネズミの繊維芽細胞を用いて、レンチウイルスを用いてリプログラミング因子を導入し、複数の培養条件でiPS細胞を樹立する方法の検討をすすめている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1. マウス胚を用いた実験系に関しては、当初想定していたような位置情報に応じて軟骨形態形成を変化させる実験系を確立することができたと考えており、共同研究者の助けを得て軟骨形態形成過程をライブイメージングできるトランスジェニックマウスを扱うことができたのは想定以上の進展であった。
2. ヒトの軟骨分化系に関しては、分化に50日近くの時間がかかること、二次元培養と三次元培養の切り替えなど、検討する事項が多かったため、当初の想定以上に時間がかかったが、軟骨形成の条件を見つけることができたので、おおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

今後は、ヒトES細胞由来の肢芽間充織細胞を用いて、肢の内部の位置情報を変化させることで、この軟骨の形態形成や成長がどう変化するかを見ていく予定である。さらに、同様の培養条件をマウス、さらにマカク幹細胞に移植し、同様に分化が進むかを検討しつつ、肢の位置、種に応じた軟骨形態形成や成長度合いの差がうまれる仕組みを明らかにしていきたいと考えている。

Causes of Carryover

今年度は、比較的安価に培養できるマウス胚由来の細胞を扱う実験に時間を割き、次年度に培養にかかるコストの高いヒト、及び他種の全能性幹細胞を扱う実験を集中的に行うため、次年度に使う物品費を多めに分配した。
また、学会参加に関する旅費を計上していたが、新型コロナウイルス流行の影響で学会がすべてオンライン参加となったため、そのぶん当初想定していたよりも安い費用で参加できるようになった。そこで、次年度は当初想定していた学会よりも多くの学会にオンライン参加していくことを予定している。

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Published: 2021-12-27  

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