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2020 Fiscal Year Research-status Report

乾癬病変部表皮角化細胞産生p19含有サイトカインの検討

Research Project

Project/Area Number 20K22739
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

杉原 悟  岡山大学, 大学病院, 助教 (20874861)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2022-03-31
Keywordsp19 / 尋常性乾癬 / IL-23 / IL-39
Outline of Annual Research Achievements

我々は正常ヒト表皮角化細胞を炎症性サイトカインであるTNF-α+IL-17A+IFN-γにて同時刺激(すべて50ng/ml)したところ、相乗的にサイトカイン・ケモカインの発現を増強することをすでに見出している。これらのサイトカイン(TNF-α、IL-17A、IFN-γ)はすべて乾癬病変部で発現が増加しているサイトカインであり、正常ヒト表皮角化細胞においてTNF-α+IL-17A+IFN-γにて同時刺激によりp19蛋白をコードしているIL-23Aの発現も転写レベルで増強していることをリアルタイムPCR法で確認した。培養上清中の蛋白質を測定するためにELISA法を行ったところ、IL-23、IL-39の蛋白質発現は非常に低値であったため検出することができなかった。IL-23、IL-39については検出感度以下であったため、培養上清を遠心式限外濾過フィルターで処理・濃縮して計測を試みたがやはり検出感度以下であった。IL-23A(p19)のみELISA法にて蛋白質の誘導が確認された。濃縮された培養上清および細胞溶解液中のp19を含む蛋白質を検出するために、抗p19抗体を使用したウエスタンブロット法を用いた。結果としてp19を含む複数のサイズの蛋白質が検出された。これらの結果によってTNF-α+IL-17A+IFN-γで刺激された表皮角化細胞は、p19モノマーやホモダイマー、あるいはp19含有新規サイトカインを発現していることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

正常ヒト表皮角化細胞において、TNF-α+IL-17A+IFN-γで共刺激(すべて50ng/ml)することでリアルタイムPCRおいてp19を含む蛋白質のmRNAを検出することができた。しかしながらELISAにてIL-23とIL-39の検出が困難であり、濃縮や検出方法を検討することに時間を要した。また、ウエスタンブロット法を用いてp19を含む新規サイトカインの存在が示唆された。このように研究計画の①(表皮角化細胞産生p19含有サイトカインの発現および発現制御機構検討)に該当する部分は完了しており、研究計画の②(免疫沈降法+アミノ酸解析を用いた新規p19含有サイトカインの探索)は次年度施行予定である。研究計画③(乾癬患者皮膚病変部におけるp19含有サイトカインの発現)については現在進行中である。研究計画④(イミキモド誘発乾癬モデルにおけるp19含有サイトカインの発現)についてはイミキモド誘発乾癬モデルの手法は確立しているため、次年度に施行する予定である。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究方針として、TNF-α+IL-17A+IFN-γで刺激したNHEKに、p19の中和抗体を用いることで、培養上清や細胞抽出液から検出されるサイトカインやmRNA、タンパク質に変化があるかを、それぞれELISAやリアルタイムPCR、ウエスタンブロットなどで確認をしていく。また培養上清や細胞抽出液をp19の中和抗体を用い免疫沈降し、TOF-MS(Time Of Flight-Mass Spectrometry)解析にて検出されたタンパク質の内部アミノ酸配列を解析したり、nCounterを用いて遺伝子発現を解析していく。またHEK293細胞にトランスフェクションを行い、強制的にp19を産生させ、ダイマーが形成されるのかを免疫沈降とウエスタンブロットを用い確認する。組織免疫染色ではp19抗体での組織染色を続ける他、p19の中和抗体を用いた組織染色を行い、さらなる乾癬病態の解明を図っていく。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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