2021 Fiscal Year Research-status Report
患者個別化医療に向けた治療前の医療画像のみから腫瘍の縮小を予測する手法の開発
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20K22795
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 祥平 東北大学, 大学病院, 助手 (90883330)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 頭頚部癌 / 人工知能 / 腫瘍縮小 / 患者個別化医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線治療は治療の開始前にComputed tomography (CT)画像を撮影するが、そのCTの腫瘍画像を深層学習に入力することにより腫瘍から様々な画像特徴量を算出できる。この画像特徴量は腫瘍の様々な特徴を反映しており、縮小する腫瘍と縮小しない腫瘍を区別できると考えた。本研究の目的は頭頚部腫瘍において、放射線治療の二週間後に腫瘍が大幅に縮小するか、縮小しないかを画像のみから予測することであった。 腫瘍の縮小率の数値を予測することは難しかったが、全患者を縮小するグループと縮小しないグループに分けて、どちらかのグループかを予測することにおいては良い精度で予測することができた。今まではレディオミクスと呼ばれる腫瘍画像から腫瘍の形状や不均一性を定量化した指標が用いられていたが、ディープラーニングから予測した研究はこれが初めてである。また臨床での指標となっている年齢や化学療法の有無や腫瘍の組織型などとの比較も行ったが、そのような指標よりも精度よく予測することができた。 放射線治療の開始前に二週間後に腫瘍が縮小するかしないかを把握できることにより、放射線治療の計画を立て直すスケジューリングや再計画の頻度を増やすことができる。これは腫瘍への線量を担保することと、その周りにある正常臓器への過大な線量を提言することができるため放射線治療の発展にとっては重要なことである。 本研究で明らかになった結果は現在論文にして投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
腫瘍の縮小率まで予測することは難しかったが、縮小するか縮小しないかの大まかな予測においては良い精度で予測することができ、論文の投稿まですることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
投稿した論文の査読対応を行う。また少ない解析データだったため、解析データを増やすことも考えている。
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Causes of Carryover |
現在投稿中の論文において投稿費用が掛かるため、残しておいた。
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Research Products
(2 results)