2020 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子改変T細胞治療を目的としたhTERT特異的T細胞受容体の機能評価
Project/Area Number |
20K22804
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
梶 喜一郎 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (70886407)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 遺伝子改変T細胞 / hTERT |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は新型コロナウイルスの影響で実験資材の入手が困難であったり,実験の自粛を余儀なくされるなど,実験環境が整わず,とくに動物実験の遂行が不可能な状態であった. しかし現在までに,すでに当研究室でhTERT由来のTCR配列は同定済である.環境が整い次第,まず下記TCR-Tの作成に取り掛かりたい. <TCR遺伝子改変T細胞(TCR-T)の作成> hTERT由来TCR配列および陽性コントロールであるCMV由来のTCR配列について,Gibson assemblyにてレトロウイルスベクター「pMXs-IRES-GFP」(CELL BIOLABS, INC. USA)に導入し,パッケージング細胞「Phoenix-Ampho 細胞」(ATCC, USA)に感染させてベクターを複製し上清を回収する.この上清とRetroNectin(Takara Bio Inc., Japan)処理したプレートを用いてウイルス結合プレートを作成し,このプレート上へ健常者ドナーから得られたCD3陽性細胞を添加することで,目的のTCR遺伝子をCD3陽性細胞へ導入する. さらにこのTCR-Tの細胞傷害活性について評価するために,標的細胞をラベル後、TCR-Tと共培養を行い、共焦点蛍光顕微鏡にて50分ごとにタイムラプス撮影を行い、肝がん細胞の生存細胞と死細胞をカウントし死細胞率を算出する。標的細胞としてはおもに肝癌細胞株を用いるが,腫瘍関連抗原により複数種類を用いて,腫瘍関連抗原特異的な細胞傷害活性を有することを確認する.すなわち,細胞株はHepG2(hTERT陽性、HLA-A24陽性)、HuH7(hTERT陽性、HLA-A24陰性)、SKHep(hTERT陰性、HLA-A24陽性)を準備する計画である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度は新型コロナウイルスの影響で実験資材の入手が困難であったり自粛を余儀なくされ,実験の遂行が不可能な状態であった.
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Strategy for Future Research Activity |
ワクチンをはじめとした新型コロナウイルス対策が進むと見込む.次年度6月ごろより実験の再開を計画している.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により実験環境が整わず,物品購入を含めて予定していた実験遂行が困難であったため.
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