2022 Fiscal Year Research-status Report
Unraveling the mechanisms of perineural invasion in pancreatic cancer using in vitro co-culture model
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20K22838
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
古橋 暁 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50875383)
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Project Period (FY) |
2022-03-01 – 2024-03-31
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Keywords | 膵癌 / 神経周囲浸潤 / EphA4 / RNA-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
本講座で確立したIn vitro膵癌ー神経細胞共培養モデルを用いて、神経親和性のあるヒト膵癌細胞株(MIA paca2)と対照の膵癌細胞株(PANC-1)の遺伝子発現の網羅的解析(RNA-sequencing)を施行した。その解析の結果、神経細胞の刺激を受けたMIA paca2で高発現しているAxon guidance pathwayの分子の一つであるEphrin receptor A4 (EPHA4)に着目した。EPHA4がMIA Paca2にPANC-1に比べて高発現していることをRT-PCR及びWestern blottingでmRNA及び蛋白レベルで確認した。MIA Paca2内のEPHA4をノックダウンするとMIA paca2の持つ神経親和性がキャンセルされることを実証した。以上から、EPHA4が高頻度で起きる膵癌の特性の一つである神経周囲浸潤に関連があるのではないかと考察した。 この結果を元に、複数回の全国学会の発表及び論文報告を行った。(Furuhashi S., et al.Ephrin Receptor A4 Expression Enhances Migration, Invasion and Neurotropism in Pancreatic Ductal Adenocarcinoma Cells. Anticancer Res, 41(4), 1733-1744. 2021.)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書での研究初年度で、遺伝子発現解析から変動遺伝子抽出・機能解析を行うとしており、計画通り研究を行い、新たな知見を得ることができた。その結果を元に全国学会発表及び論文報告を行うことができたため、本研究課題の進捗は順調であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の課題は現在得られた知見は細胞での実験のみの結果であり、実臨床の結果に落とし込むことが今後の課題となる。 当院の臨床検体を用いた免疫組織学的染色などでのValidation studyや、公共データベースを用いて本研究の成果が他のdata cohortでもあてはまるかどうか検証することが目下の課題である。 最終的には癌の膵癌の神経周囲浸潤に関与する分子メカニズムの解明から新たな治療法を創出することを目的としているため、これらの膵癌神経周囲浸潤を促進する因子をブロックすることで膵癌の挙動がどう変化するかを観察することが目標となる。
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Causes of Carryover |
数回以上の国内及び国際学会での発表、解析に必要なプログラミングソフト、その他実験に必要な試薬などを考慮した。
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