2020 Fiscal Year Research-status Report
膵癌における組織および消化管microbiomeの関連性解明と診断治療への応用
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20K22858
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
厚井 志郎 産業医科大学, 医学部, 助教 (70886712)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | microbiome / 膵癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、膵癌患者および正常コントロール患者の膵癌並びに消化管の細菌叢・真菌叢の変化を網羅的に解析し、膵癌腫瘍部の細菌叢・真菌叢との相違を比較することである。最終的には、膵癌早期発見につながる新たなバイオマーカーの発見やプロバイオティクスや抗生剤投与による膵癌の予防の可能性を探索することを目的としている。 (1) 次世代シークエンサーでの網羅的細菌叢・真菌叢解析を行うため、ヒト検体(唾液、膵液、膵組織、便)からの細菌および真菌のDNAを抽出を行っている。細菌および真菌のDNA抽出のために酵素による前処置を行った上でDNA抽出を行い、次世代シークエンサーでの解析を行うために必要な量のDNAを回収する方法を確立した。 (2) preliminaryな結果ではあるが、膵臓組織での腫瘍部と正常部の細菌叢および真菌叢を次世代シークエンサーで解析した結果、膵癌では正常組織と比較し、細菌叢および真菌叢に相違があることを確認した。 今後の予定は、十分な検体数を確保した上で、次世代シークエンサーによる細菌叢・真菌叢解析を行い、膵癌患者および正常コントロール患者の膵癌並びに消化管の細菌叢・真菌叢の変化を網羅的に解析し、膵癌早期発見につながる新たなバイオマーカーの発見やプロバイオティクスや抗生剤投与による膵癌の予防の可能性を検討する方針としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
十分な量の検体数が確保できておらず、次世代シークエンサーを用いた細菌叢・真菌叢解析が終了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床サンプルの検体数を十分に確保し、細菌および真菌DNAの抽出を行い次世代シークエンサーを用いた細菌叢・真菌叢解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
検体数が、シークエンスを行うに十分な数がまだ集まっておらず、シークエンスに必要な試薬の購入を行わなかった。次年度にシークエンスを行う予定であり、試薬の購入予定としている。
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Research Products
(1 results)