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2021 Fiscal Year Research-status Report

容易に核内移行する次世代型アンチセンス核酸の開発

Research Project

Project/Area Number 20K22872
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

葛城 鳴門  大阪大学, 医学系研究科, 招へい准教授 (30544506)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2023-03-31
Keywordsアンチセンス核酸 / ペリオスチン / 無細胞転写翻訳系
Outline of Annual Research Achievements

核酸医薬品はバイオ医薬の主役である「抗体医薬」が治療できない疾患を治療できる点、抗体医薬の1/10程度で製造できるとされる点等から、次世代の主役と目されている。しかしながら、改善点として細胞内、特に核内で機能するものが多いが核酸分子は負電荷を多く持っているため細胞膜の透過効率が低いこと、入っても核内移行が難しいことが大きな障壁となっており、核内移行が容易な核酸医薬品が望まれている。この問題を解決すべく核内移行シグナルを持つアンチセンス核酸を創成し、核内移行が容易な医薬品の開発に繋げる研究を行うことが本研究の目的である。
2020年度はヒトペリオスチン遺伝子(hPN)の全領域を標的にアンチセンス核酸を設計・スクリーニングし、核内移行が容易なアンチセンス核酸を取得することが2020年度の目標であった。しかしながら、無細胞転写翻訳系を用いたアンチセンスオリゴの抑制効果評価系が上手く機能せず、選別が思うように進まなかった。
これを受けて、2021年度は評価系の再構築から行い、核内移行が容易なアンチセンス核酸を取得し、in vitro, in vivoでの効果確認までを目標とした。現在まで合計8種類の無細胞転写翻訳系のシステムを用いて、安定してmRNAが得られる系を探しているが上手く機能していないのが現状である。それ故、更なる調整を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2020年度の目標は発現抑制効果の有るアンチセンス核酸を選別後、核内への移行シグナル配列を融合させた核酸を作成し、核内への導入効率の高い移行シグナル配列を選別するところまでを目標としていた。しかしながら、アンチセンスオリゴを数種類の濃度に対して選別を行っているが、安定して同濃度での抑制効果が得られず実験の度に異なるデータとなり難航した。この原因として無細胞転写翻訳系が安定して同濃度のmRNAが出来ていないことが挙げられた。これを受けて現在まで合計8種類の無細胞転写翻訳系のシステムを用いて、安定してmRNAが得られる系を探しているが上手くワークしていないのが現状である。また、研究室の引っ越し(2回)が有ったため、研究の中断が余儀無くされたことも研究の伸展が遅れた原因の一つである。

Strategy for Future Research Activity

2022年度は以下の研究を予定している。①安定してmRNAを発現する無細胞転写翻訳系の再構築を行い、アンチセンス核酸のスクリーニングを行う。②候補の一つ
のアンチセンス核酸に蛍光ラベルした各種の核移行シグナルペプチド配列を人工的に付加したアンチセンス核酸を再度合成し、in vitroにて核内移行が容易に行
えるシグナルペプチド配列をスクリーニングする。③候補のアンチセンス核酸全てに蛍光ラベル核移行シグナルペプチド配列を人工的に付加したアンチセンス核
酸を再度合成し、in vitroにて核内移行が容易なアンチセンス効果のある核酸をスクリーニングする。④in vitroモデルとして、NASHを模したヒト肝星細胞株
LX-2とヒト単球細胞株THP-1の共培養系モデルにおける候補のアンチセンス核酸の抗炎症性効果を評価する。⑤in vivoモデルとして、ペリオスチンの高発現が見
られるNASHモデルマウスに候補のアンチセンス核酸を尾静脈投与し、抗炎症性効果を評価する。

Causes of Carryover

安定してmRNAを発現する無細胞転写翻訳系の再構築を行っていたため、2020年度で購入した試薬で多くは対応できたため、2021年度はそれほど多くの研究費を使用することは無かった。また、学会に出席するために助成金を残していたが、コロナウイルスが収束せず2020、2021年度共に学会に参加することは無かった。本年度は実会場で行う予定の学会があれば参加する予定であるため、研究遂行と併せてこれらの助成金を使う予定である。

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Published: 2022-12-28  

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