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2020 Fiscal Year Research-status Report

成熟肝細胞の脱分化に着目した肝再生機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20K22877
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

合谷 孟  九州大学, 大学病院, 助教 (30884754)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2022-03-31
Keywords急性肝障害 / 肝細胞
Outline of Annual Research Achievements

レーザーマイクロダイセクションによる脱分化肝細胞の遺伝子発現解析を行うための条件検討を行なった。
最初に急性肝障害モデルマウスの作成方法、組織のサンプリングのタイミングを決定するための条件検討を行なった。より多くの脱分化細胞が採取できる方法を決定するため、各種脱分化マーカーの免疫組織学的染色、qPCRによる遺伝子発現解析によって薬剤の投与量、投与方法、サンプリングのタイミングの条件検討を行なった。
次にレーザマイクロダイセクション後に網羅的遺伝子発現解析を行うため、通常の免疫染色ではRNAの分解が予想されることから、RNA分解を最小限とする組織の採取、固定、免疫染色の条件検討を行う必要があり、条件検討を行なった。この実験によって決定した条件では免疫染色で同定できる脱分化肝細胞は極めて少数であったことから、網羅的な遺伝子発現解析に利用できる量の細胞の採取が困難であった。RNA分解の少ない免疫染色法においても多数の脱分化肝細胞を同定する必要があり、より高感度に脱分化肝細胞を同定できる抗体の選定を行ない、また抗体に合わせて適切な免疫染色プロトコルの検討を継続して行なっている。
並行して一細胞遺伝子発現解析のための条件検討も行なっている。肝細胞のこちらもマウス急性肝障害モデルにおいてどのタイミングでのサンプリングが適正かの検討を行なっている。コラゲナーゼ灌流による肝細胞の採取方法は既報にて報告があるが、急性肝障害時にも同様の手法で採取できるかは検討が必要であり、条件検討を行なっている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

レーザーマイクロダイセクションについては予想以上にRNAの収量が悪かったため、条件検討に時間を要している。特に通常の免疫染色法ではRNA分解の問題があるため、RNA分解がより少ない条件での免疫染色の検討を行なっているが、同条件では脱分化肝細胞の同定が困難となり、これがRNA回収量の低下につながっている。以上の問題を解決するため、適切な条件検討、抗体の選定を行なっている。

Strategy for Future Research Activity

上述のように現在条件検討に時間を要しているが、研究の方向性としては作業仮説に矛盾する結果が出ているわけではなく、概ね当初の計画の通りの方向で進めて良いものと考えている。条件が決定次第レーザーマイクロダイセクションを行う予定である。レーザーマイクロダイセクションができれば並行して行なっている一細胞遺伝子発現解析も順次行う予定である。
上記実験から得られたデータを解析することで急性肝障害時の肝細胞脱分化に関わる脱分化機構の解明、細胞集団の変化を解析する予定である。

Causes of Carryover

当初予定していたレーザーマイクロダイセクションとその後のトランスクリプトーム解析が、条件検討に時間を要したことから本年度は行わず次年度に行う予定となったため。

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Published: 2021-12-27  

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