2021 Fiscal Year Annual Research Report
心不全におけるERADによるミトコンドリア機能制御機構の解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
20K22902
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池田 宗一郎 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (00885410)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | 心筋リモデリング / 小胞体ストレス / 小胞体関連分解 / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は左前行枝結紮モデルにおいて心筋のhomocysteine-responsive ER resident ubiquitin-like domain 1 (HERPUD1)が増加することを明らかにし、心筋細胞においてHEPPUD1が酸化ストレスによるミトコンドリア機能制御およびアポトーシス制御に関与することが示唆された。本年度はHEPPUD1のhomozygous KOマウスを用いて心筋梗塞後リモデリングにおけるHERPUD1の役割の解明を行った。HERPUD1のhomozygous KOマウスはベースラインで左室拡張末期径、左室駆出率および心重量に差はなかった。しかし、冠動脈左前行枝結紮モデルではHERPUD1のhomozygous KOはwild typeと比較して左室拡張末期径の拡大し、左室駆出率低下および心重量を増加させた。ウエスタンブロット法による解析ではHERPUD1のhomozygous KOはWild typeと比較しcleaved caspase3を増加させた。同様に組織学的解析ではTUNEL染色でのTUNEL陽性心筋細胞数を増加させた。 以上の結果から、梗塞後心筋においてHERPUD1は心筋細胞死低下に対して保護的に作用すると考えられた。
|