2020 Fiscal Year Research-status Report
リキッドバイオプシーによる経時的解析を統合した腫瘍への組織特異的選択圧の探索
Project/Area Number |
20K22918
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
生島 弘彬 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (80719154)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 肺癌 / リキッドバイオプシー |
Outline of Annual Research Achievements |
当初、当該年度には、in vitroでの実験系を用いたデータ収集を中心に研究を実施する予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、研究室内の設備を用いた研究の中断を余儀なくされる期間が大幅にあったことから、研究計画の一部を修正実施することとした。具体的には、heterogeneousな腫瘍細胞集団がintrinsicないしextrinsicな「選択圧」を受けて変化する過程をとらえる一環として、in silicoにてその過程をモデル化することを試みることとした。その前段階として、正常肺組織の単一細胞遺伝子発現プロファイル(The Tabula Muris Consortium, Nature, 2020;583:590-595; Du et al, Thorax, 2017;72:481-484)を用いて、機械学習にて腫瘍細胞集団の性状分類の系を構築することを試みた。まず、正常肺組織から得られた単一細胞遺伝子発現データ(RNA-sequencing data)をinput dataとして、neural network modelの学習を行うことで、特定の細胞集団について上皮系・間葉系の"寄与度"を推定するモデルを構築した。続いて、それを腫瘍細胞の遺伝子発現データに適用することで、腫瘍細胞集団の性状を判定する系を構築した。さらに、その系を用いて、上皮系の性状を持つ腫瘍細胞集団と、間葉系の性状を持つ腫瘍細胞集団を分類し、それぞれについて、臨床データと照合することで、予後解析をおこなった。 本研究成果については、2021年2月の第18回日本臨床腫瘍学会学術集会にて本研究者が口頭発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、当該年度には、in vitroでの実験系を用いたデータ収集を中心に研究実施する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、研究室での研究の中断を余儀なくされる期間が大幅にあったことから、研究計画の一部を修正実施した。そのため、当初の研究計画に完全に沿ったものではないが、結果として、機械学習にて腫瘍細胞の性状分類を行う系を構築することができ、今後の本研究を大きく推進するものとなると考えられる。さらに、本研究成果を2021年2月の第18回日本臨床腫瘍学会学術集会にて口頭発表する機会も得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初予定していたin vitro, in vivoの系での組織毎のheterogeneity様式の検出系を確立した上で、実際に組織特異的な選択圧の検出を試みる。2020年度に機械学習にて腫瘍細胞の性状分類を行う系を構築することができたため、それを活用し、in vitro, in vivoの実験系で採取されたデータの解析を行う。
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Research Products
(2 results)