2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of neutrophil extracellular traps on tumor infiltrating lymphocytes in gastrointestinal tumor
Project/Area Number |
20K22960
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
金丸 理人 自治医科大学, 医学部, 助教 (10625544)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 好中球細胞外トラップ / 腫瘍浸潤リンパ球 / 消化器癌 / 細胞障害性T細胞 / CXCL-11 / 腹膜播種 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.健常人末梢血から好中球と単核細胞(PBMC)を採取、好中球をPMA(1microM)またはLPS(10microg/ ml)で15分間刺激し、十分に洗浄し、さらに4時間インキュベートしNETsを作成、PBMCは抗CD3抗体でコーティングプレート上でr-IL-2(10ng/ml)を含む培養液にて7-14日間培養し、活性化T細胞を得た。このT細胞を3ミクロンのporeを有するインサートに静置し、下層にCXCL-11(1000ng / ml)を含んだ培養液を添加、2時間後に下層に遊走した細胞数を検討したところ、T細胞の遊走はPMA活性化好中球の存在下で劇的に減少し、DNase IによるNETsの分解や、遠心分離によってNETs成分を除去しても変化はなかったが、カタラーゼ(800u / ml)で前処理するとキャンセルされた。また、活性化T細胞のplastic plate上のrandom migrationをタイムラプス動画で観察すると、PMA刺激好中球の上清の添加で劇的に抑制された。また、活性化T細胞の遊走はLPS活性化好中球によって有意に阻害されたが、NETsを除去するとその抑制は部分的に解除された。
2.Western blot法にてCXCL-11はLPS刺激好中球に由来するNETsによって完全に分解されたが、DNAseIやプロテアーゼ阻害剤であるPMSFの共存でその抑制は解除阻害された。
3.In vivoでのNETsの効果を検討するために、C57/BL6マウスに同種胃癌細胞YTN16を腹腔内投与し腹膜播種を形成させる実験系を作成し、抗PD-1抗体に投与が有効であることを確認した。また、活性化好中球由来のNETsを共投与すると腹膜播種の形成が促進されることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 活性化好中球は活性化T細胞の遊走能を抑制する2021
Author(s)
田村 昂平, 金子 勇貴, 風當 ゆりえ, 髙橋 和也, 木村 有希, 齋藤 晶, 東條 峰之, 金丸 理人, 佐田友 藍, 宮戸 秀世, 大澤 英之, 嵯峨 泰, 竹井 裕二, 藤原 寛行,北山 丈二
Organizer
第80回日本癌学会学術集会
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[Presentation] PMA刺激好中球が癌細胞の遊走能に与える影響2021
Author(s)
髙橋 和也, 大澤 英之, 金子 勇貴, 田村 昂平, 木村 有希, 齋藤 晶, 東條 峰之, 金子 理人, 佐田友 藍, 宮戸 秀世, 佐田 尚宏,北山 丈二
Organizer
第80回日本癌学会学術集会