2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel algorithm for quantitative urodynamics assessment using ultrasound vector flow imaging
Project/Area Number |
20K22968
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 琢郎 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50748754)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 医用超音波 / ウロダイナミクス / ベクターフローイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに開発した排尿流動態イメージングシステムは経直腸超音波リニアプローブの使用が前提となっていた.本イメージング技術を経会陰や経腹部でのイメージングへ応用するためセクタープローブを用いた流れベクトルイメージング法の開発を行った.また,速度の速い排尿流イメージングにおいて流れ計測時のエイリアシングノイズを抑制するための手段として,前年度のブロックマッチング法に加えてDual-PRF dealiasing法によるロバストな速度ベクトル推定法を開発した.新たなイメージング法の開発により,より柔軟かつ安定的に下部尿路内の詳細な流れを可視化できる可能性が示された. 研究期間全体を通して,前立腺部尿道を対象とした経直腸的排尿流動態イメージングシステムを構築し,下部尿路症状患者における排尿時の尿道内流れ性状の時空間変動を詳細に可視化する事に初めて成功した.コンピュータシミュレーション等の先行研究で予想されていた通り,前立腺肥大により形態や運動性状が変化した尿道においては,その内部で流れの渦流れなど乱流成分が生じている事が超音波ベクターフローイメージングによって確認された.また,得られた流れデータから尿道内における圧力変動を推定するための流れ解析技術を構築した.さらに,経腹部・経会陰的な排尿流動態イメージングへの応用が可能なセクタープローブベースのイメージング法も構築した. 本研究課題で得られた成果を,国内外および医工両分野の学会等で発表した.特に尿道内排尿流動態の定量計測と可視化を実現する超音波イメージングシステムの開発について,日本超音波医学会第95回学術集会において奨励賞を受賞するなど,高い評価を受けた.
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