2020 Fiscal Year Research-status Report
Identification of mechanism of castration resistant growth of prostate cancer cells by innervation
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20K22970
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
五島 悠介 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (00710576)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 前立腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)の患者の治療法は限られており、癌細胞の進展や転移の制御は困難を極める。CRPC新規治療法の開発には、去勢抵抗性増殖のメカニズムの解明が重要である。申請者は、最近、神経伝達物質受容体であるムスカリン受容体の活性化が、去勢抵抗性増殖を亢進させることを報告した。さらに、ムスカリン受容体の下流シグナルとして、FAK-YAPシグナルの活性化を見出し、この遮断がCRPC治療の一つの選択肢となり得ることを示した。このような背景の中、本研究では、前立腺癌における神経支配による去勢抵抗性増殖の、より詳細なメカニズム解明と、シグナル遮断による新規治療の探索を目的とした。特に、最新のゲノム技術を用いて網羅的に機能性RNA発現解析を行ない、前立腺癌細胞が、去勢というストレスに対してムスカリン受容体発現亢進を介して、去勢抵抗性増殖機構を獲得する新たなメカニズムを解明したい。 本研究では、神経支配による前立腺癌の去勢抵抗性増殖のメカニズムを、マイクロRNAを通してより詳細に明らかにし、さらに、この経路を遮断する新規治療薬を探索したいと考えている。申請者の論文で、LNCaPを去勢状態に置くと、ムスカリン受容体の発現が1~3週間で上昇することを報告した。 令和2年度はLNCaPをアンドロゲン除去血清+新規AR阻害薬であるEnzalutamideの下で培養し、RNA抽出を行った。 このRNAを用いて、癌細胞株レベルでの機能性RNA発現変化を、次世代シーケンサーを用いて確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で、輸入試薬の流通の滞りなどがあり、進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定通り、RNA解析を継続する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で実験試薬購入などについて滞りがあり、研究進捗が遅れたため、次年度に繰り越すこととした。
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