2021 Fiscal Year Annual Research Report
生体成分類似材料コーティングによる安全性に優れた長期留置型尿管ステントの開発
Project/Area Number |
20K22979
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
梁 英敏 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (20884050)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | 尿路感染症 / 尿管ステント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では生体親和性が高く、かつ異物低付着性の生体類似材料を用いて尿管ステントをコーティングすることで、最も患者への害が大きいとされる結石の付着を抑止することで、既製品よりも長期間安全に留置でき、留置中の閉塞による感染症や腎機能低下の頻度も軽減する新規尿管ステントを創出し、結石に対する付着抑制効果や生体適合性をin vitroおよびin vivoで評価した。 人工尿を用いたin vitroにおける結石付着阻止効果の評価および尿路結石モデルラットへの膀胱内留置によるin vivo における結石付着阻止効果および生体適合性の評価を行った。 in vitroでは、生体内の尿の流れを模倣した人工尿中に4週間留置した各尿管ステントへのCa、Mg、Pの付着総量を比較すると、非改質ステントが11258.0 μg/cm、本尿管ステントが9113.0 μg/cm、平滑化ステントが13763.0 μg/cmであった。本尿管ステントは他の尿管ステントより結石成分の付着量が少なく、より生体内に近い条件下においても結石付着阻止効果が認められた。in vivoでは、本尿管ステント(1683.0±254.9 μg/cm) は他の尿管ステント (非改質ステント:4027.0±260.9 μg/cm、平滑化ステント:3088.0±397.8 μg/cm) と比較してCaの付着量が少ないことが示唆された。以上よりin vitroおよびin vivoにおいて新規尿管ステントが4週間という長い期間で既存製品より結石付着を阻止できることを示した。
|
Research Products
(1 results)