2022 Fiscal Year Annual Research Report
悪性神経膠腫に対するPTX3、IL13Rα2を標的とした近赤外光線免疫療法
Project/Area Number |
20K22988
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
木村 誠吾 大阪医科薬科大学, 医学部, 非常勤医師 (10874886)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 近赤外光線免疫療法 / EGFR / IL13Ra2 / 悪性神経膠腫 / 膠芽腫 / モノクローナル抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性神経膠腫に特異的に高発現するがん抗原を標的とする光感受性抗体薬(悪性神経膠腫における遺伝子発現が特異的に高発現するがん抗原を標的とする光感受性抗体薬)(IR700-Ab)を用いて、マウスの悪性脳腫瘍モデルでNIR-PITの治療効果について検証を行うために下記のプロトコールを作成した。 マウスを対象に、吸入あるいは腹腔内麻酔後に、左右1か所ずつ側腹部の皮下にマウス脳腫瘍細胞株(CT-2A-Lucなど)を5×106個を注入し、これらのマウスを無作為に3群に分け、(i)無治療(コントロール)【30匹】、(ⅱ)100μgのIR700-Ab ivで光照射なし【30匹】、(ⅲ)100μgのIR700-Ab ivで1日目(60mW/cm2 ,14分間)と3日目(60mW/cm2,28分間) に光照射【30匹】の3群を設定する。なお、吸入あるいは腹腔内麻酔後、不動化した状態で、左側腹部の腫瘍は光が当たらないようアルミ箔で被覆し、右側腹部の腫瘍にのみ光励起を行なう。両側の皮下腫瘍径を5週間後まで経時的に計測し、NIR-PITの抗腫瘍効果について評価を行う。皮下腫瘍モデルにおいて、NIR-PITによる有意な腫瘍抑制効果が得られた光感受性抗体薬(IR700-Ab:IR700結合・抗EGFR、IL13Rα抗体)については、脳腫瘍モデル【90匹】も同様の検証実験を行う。CT-2A-Luc 移植マウスに関しては、蛍光色素により体表から腫瘍径を測定する。 in vitroの研究中であったが、マウス脳腫瘍細胞株の植え込みが上手くいかなかったこと、マウスや光感受性抗体薬の資金が途中で足りなくなったことが原因で実験を途中で断念せざるを得ない状況となった。現在は論文作成中である。
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