2021 Fiscal Year Annual Research Report
網膜神経節細胞障害を高感度に検出するウイルスベクターの作成と薬剤スクリーニング
Project/Area Number |
20K22991
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢花 武史 東北大学, 大学病院, 特任助手 (30725213)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | In vivo imaging / Ecel1 / Retinal ganglion cell / Glaucoma |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障の原因の1つである網膜神経節細胞(RGC)の軸索障害をin vivoでリアルタイムに評価することを目標とし、ウイルスベクターを用いた遺伝子操作によりモデル動物を作成する。具体的には、軸索障害を反映するEcel1遺伝子と共に蛍光タンパクを導入したratのRGCを眼底カメラ(SLO)で可視化し、緑内障モデルratにおけるin vivo imaging技術を確立し、RGC障害のメカニズムについて検討する。ratに導入するウイルスベクター(AAV2ウイルス)の作製において、遺伝子データベースでEcel1遺伝子およびプロモーター配列を確認し、プライマーを設計した。デザインされたプライマー(23~33塩基、Tm 63~70℃、GC含量 60~63%)を用いて、PCRでヒトDNA上の標的領域を増幅し、過去の研究で蛍光タンパクEGFP(Enhanced Green Fluorescent Protein)とアンピシリン耐性遺伝子を導入している大腸菌プラスミドとライゲーションさせ、目的のプラスミドを作製した。作製したプラスミドを導入した大腸菌をアンピシリン下で培養することでプラスミドを増幅し、シークエンサーでEcel1遺伝子のプロモーター領域が導入されたことを確認した。さらに、作製したプラスミドをAAV2ウイルスにパッケージングを行い目的のウイルスベクターを作製した。その一方で、使用するSLOカメラの変更に伴い、in vivo imagingの調整目的に、硝子体注射にてRGCにAAV2-CAG-EGFPを導入したratを用意した。そのratの網膜を新規SLO(マイクロン)で撮影し、網膜細胞が蛍光性を有することを確認した。そのことより、新規SLOが網膜のin vivo imagingに適していることを示した。
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