2020 Fiscal Year Research-status Report
骨転移に対する新規血液バイオマーカーGDPP発現メカニズムの解明
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20K23002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山道 岳 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40882262)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | GDPP / 転移性骨腫瘍 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
GDF15は細胞質内ではpro GDF15として存在しているが、細胞外に分泌される際にfurin様物質によってmature GDF15とGDPP(GDF15 propeptide)に分離される。我々は先行研究において前立腺癌細胞株・腎癌細胞株・尿路上皮癌細胞株の培養上清に対してプロテオミクス解析を行いGDPPが前立腺癌細胞株上清特異的に高発現していることを見出した。このGDPPは細胞間質に貯蔵され血中には分泌されないと今まで考えられていた。しかし我々は種々のGDF15抗体をウェスタンブロット法にて検討し、前立腺癌細胞株の培養上清においてmature GDF15とGDPPが実際に別々に分泌されていることを確認した。これをヒトにあてはめると当初の目的である、GDPPが新規血液バイオマーカとなる可能性を示していると考えられる。 また、前立腺癌・腎癌・尿路上皮癌患者のヒト血清と血漿のバンキングを継続しており臨床データと照らし合わせて転移部位別にGDPPが高値となる病態に関してELISA法にて検討中である。これらの過程で骨転移の有無別でGDPPの活用法を検討していく。さらに多施設共同研究で大腸癌や肺癌や乳癌検体も収集し癌腫横断的に検討を加える予定である。 さらにLuciferase発現前立腺癌細胞株を作成し、NOD/SCIDマウスに投与し骨転移モデルを作成する実験を行っており免疫組織学的な評価を追加検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト骨検体の症例不足と骨転移モデルマウスの作成に難渋している。
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Strategy for Future Research Activity |
前立腺癌細胞株(LNCaP、PC3、22RV1)と正常前立腺上皮(PrEC)を用いて、GDF15とmature GDF15のタンパク量や培養上清での分泌量を比較して前立腺癌マーカーとしてGDPPの有用性を確認する。また、前立腺癌細胞株にルシフェラーゼを導入したものを使用して骨転移モデルマウスを作成する。骨転移の有無でGDF15の発現がどのように変化しているかを組織学的に比較検討していく。
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Causes of Carryover |
研究を進めていくうえで必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行金額が異なった。
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