2020 Fiscal Year Research-status Report
胎内環境とエピゲノム記憶による肥満と骨粗鬆症の素因形成
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20K23114
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
矢野 恵奈 (清川恵奈) 九州大学, 歯学研究院, 学術研究員 (40805678)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | DOHaD / 肥満 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、生活習慣病胎児期起源説(DOHaD: Developmental Origins of Health and Disease)という概念が注目され、妊娠母体の栄養状態が、児の将来の生活習慣病発症リスクを規定していることが様々な疫学調査によって実証されつつある。 そこで本研究では、妊娠母体が摂取する(遺伝子のメチル化に必須の栄養素である)One carbon metabolism 関連栄養素の摂取量に着目した動物実験を行うことで、成熟後の肥満および骨粗鬆症の発症素因が胎内で規定されている可能性をエピジェネティックな観点から新規に提示し、生活習慣病の先制医療の分子基盤を提供すること目的として遂行している。 R2年度は、One carbon metabolism 関連栄養素のうち、まず、葉酸に着目した解析を行った。妊娠母体の食餌由来葉酸を欠乏させることで、その産仔の体重および血糖、血清脂質などの血清生化学的解析を行った。離乳後、産仔に普通食を負荷した際は、全ての項目について有意な差は得られなかったが、高脂肪食を負荷した場合には、葉酸欠乏妊娠母の産仔に肥満傾向や糖脂質代謝異常が生じていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
R2年度までに得られた結果をもとに、脂肪・肝臓等の代謝関連臓器、および骨の組織学的解析を行い、妊娠母体の栄養状態による産仔の表現型の差異がどのようなメカニズムで生じているか明らかにする。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、輸入手配となる試薬消耗品の到着遅延が生じたため。当該試薬消耗品は、2021年度始め頃には到着見込みであるため、研究計画に支障はない。
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