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2021 Fiscal Year Research-status Report

看護師の根拠に基づく実践を促進するナレッジブローカリング自己評価尺度の開発

Research Project

Project/Area Number 20K23178
Research InstitutionOsaka Medical and Pharmaceutical University

Principal Investigator

赤崎 芙美  大阪医科薬科大学, 看護学部, 助教 (10880156)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2023-03-31
Keywordsナレッジブローカリング / 根拠に基づく実践 / 看護師
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、看護師の根拠に基づく実践(Evidence-Based Practice,以下EBP)を促進する看護師のナレッジブローカリングの尺度を開発するものである。2021年6月、看護師のナレッジブローカリング尺度の作成のため、質的記述的研究にて抽出した108サブカテゴリーおよび文献検討から121の尺度項目を作成し、尺度案の表面妥当性及び内容妥当性の検討を行った。便宜的に抽出した5名から協力を得て、ナレッジブローカリングの尺度の構成概念と尺度項目の整合性、順序性、表現の明確性、回答のしやすさについて検討した。結果、7つの下位概念と80項目となった。専門家によって概念を検討して尺度項目は洗練され、尺度案の表面妥当性および内容妥当性が確保された。
2021年11月~12月で尺度案の内容妥当性指数(I-CVI)を用いた検討を行った。便宜的抽出法によって選定された5年以上の臨床経験があり、博士課程を修了している研究者5名と、専門看護師の資格を有している臨床看護師5名から研究協力を得た。専門家会議により洗練された看護師のナレッジブローカリング自己評価尺度(案)の80項目について、無記名自記式質問紙を用いて関連を測定した。尺度案80項目のうち、I-CVIが0.78以下の10項目を不採択とし、70項目が採択された。採択された70項目からS-CVIを算出すると0.93となった。専門看護師5名と、博士の学位を持つ研究者5名により、看護師のナレッジブローカリング自己評価尺度は内容妥当性が確保されたと考えられる。作成された尺度は、表面妥当性、内容妥当性を確保しており、引き続き信頼性と妥当性が高い尺度の開発を行っていく。ナレッジブローカリングを測定し、自己評価して内省することで、さらなるEBPに関連する能力の向上に寄与でき、エビデンスを実践に浸透させる人材育成が期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度は、新型コロナウィルス感染症の世界的大流行および、数回にわたる緊急事態宣言の発令によって、研究協力者である看護師への研究依頼が困難となり、データ収集に多大な時間がかかってしまった。本年度は概ね研究計画通りに進めていたが、昨年度の遅れを取り戻すことが困難であった。
本年度は、昨年度実施した質的記述的研究および文献検討をした内容から尺度項目を作成し、尺度項目の表面妥当性、内容妥当性の検討を行った。さらに、看護師のナレッジブローカリング自己評価尺度の信頼性と妥当性の検討についての研究計画書を記載し、研究に関する倫理審査も受理されている。現在、研究協力施設として全国の一般病床数300床以上の医療施設から無作為抽出法によって研究協力施設を選出し、研究協力者を募るために郵送の準備を整えている段階である。研究対象者は、専門資格を専門資格(認定看護師、専門看護師、ナースプラクティショナー)を有している看護師1,000名程度としている。

Strategy for Future Research Activity

研究協力者を得たのち、データ収集を行い、尺度案の分析を行う。データ収集は、Covid-19の感染拡大のため、調査用紙またはWEBによる質問紙調査を行う。回答を記入した質問紙の郵送またはWEB上で質問紙を回答してもらいデータを収集する。
調査内容は、年齢や勤務形態などの個人背景、ナレッジブローカリング自己評価尺度、基準関連妥当性の検討のための2つの尺度である。分析方法は、項目分析として、シーリング効果、フロア効果、尖度、歪度によって回答の偏りの有無を確認する。内的一貫性は修正済み項目合計相関(CITC)とCronbach’s α信頼係数を用いて検討する。構成概念妥当性の検討のために、探索的因子分析を行う。抽出された因子を潜在変数、それに属する項目を観測変数としてモデルを作成し、共分散構造分析を用いて確認的因子分析を行う。基準関連妥当性の検討のために、2つの尺度を用いて、看護師のナレッジブローカリング自己評価尺度との相関を求める。安定性は、再テスト法を用いて相関を求める予定である。

Causes of Carryover

本年度では、尺度の信頼性と妥当性の検討のため、全国の医療施設への郵送費や研究対象者への質問紙の配送料や印刷費などの費用やデータ入力の謝金等の支払いがなく、次年度使用額が生じた。
次年度では、本年度の尺度項目の作成に関する研究結果について、国際学会で学会発表を行う予定である。看護師のナレッジブローカリング尺度の内容妥当性指数の検討や看護師のナレッジブローカリング尺度の信頼性と妥当性を検討するにあたって、全国の医療施設200~300程度を抽出し、看護師1000名規模に調査を実施する予定である。そのため、次年度分として請求した助成金と合わせた使用計画としている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] 根拠に基づく実践を促進する看護師のナレッジブローカリングの過程2021

    • Author(s)
      赤崎 芙美、細田 泰子、紙野 雪香
    • Journal Title

      日本看護学教育学会誌

      Volume: 31 Pages: 97~110

    • DOI

      10.51035/jane.31.1_97

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2022-12-28  

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