2020 Fiscal Year Research-status Report
ガーゼタイプマスクと再利用された不織布タイプマスクにおける飛沫粒子の捕集効果
Project/Area Number |
20K23182
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Research Institution | Kansai University of Social Welfare |
Principal Investigator |
岡山 加奈 関西福祉大学, 看護学部, 准教授 (20549117)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | ガーゼタイプマスク / 不織布タイプマスク / 微粒子透過率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、感染予防効果が劣ると考えられていたガーゼタイプマスクと再利用された不織布タイプマスクにおける飛沫粒子の捕集効果を明らかにすることを目的としている。2020年度は、本研究遂行にあたり倫理審査委員会の承認を得る手続きを行った。また、ガーゼタイプマスクおよび再利用された不織布タイプマスクにおける環境中の微粒子透過性の検討と両マスク着用時の主観的な肌状態の観察や角質水分量の測定を行った。両タイプマスクの微粒子透過性は、マスク内外の微粒子数をマスクフィッティングテスターを用いて測定し、透過率にて評価した。肌状態は、乾燥、湿疹、掻痒感など6項目をNumerical Rating Scaleにより4段階(0:なし、1:どちらかといえばない、2:どちらかといえばある、3:ある)で確認し、角質水分量は、マスク外縁とゴム部が触れる肌表面2箇所で測定した。 ガーゼタイプマスクおよび再利用された不織布タイプマスクの微粒子透過率の分析を行ったところ、マスク素材による相違が確認された。現在、継続的に使用したガーゼタイプマスクと再利用された不織布タイプマスクの微粒子透過率の解析を進めているところである。また、両タイプのマスクにおいて、マスクが顎を被っていない、隙間が生じているなど不適切な装着方法の場合は、微粒子透過率に大きく影響することも明らかとなった。なお、両タイプのマスク装着時における主観的な肌状態や角質水分量は類似した傾向にあることが観察されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ガーゼタイプマスクおよび再利用された不織布タイプマスクにおける環境中の微粒子透過性の検証は進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、ガーゼタイプマスクおよび再利用された不織布タイプマスクのサンプル数を増やし検討を重ね、両タイプマスクの飛沫拡散防止能の検証も進める。飛沫拡散防止能の検証においては、昨今の情勢を鑑み、対象数を限定し同一対象者での検討も考慮する。また、成果を学術雑誌や学会等で公表できるよう努める。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、研究協力者との打ち合わせや学会参加が困難となったため、旅費に計上した予算が余剰分となった。2021年度は、研究協力者との打ち合わせや学会参加、論文投稿などを検討しており、情勢により、2020年度余剰分を使用する予定である。
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