2022 Fiscal Year Annual Research Report
人工膝/股関節全置換術患者におけるデジタルヘルスを活用した看護支援モデルの構築
Project/Area Number |
20K23196
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藥師寺 佳菜子 九州大学, 医学研究院, 助教 (40880894)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | デジタルヘルス / 人工関節全置換術 / 満足度 |
Outline of Annual Research Achievements |
健康寿命の延伸には運動器の維持が重要であり、下肢の人工関節全置換術(Total Joint Arthroplasty;TJA)は歩行機能の再獲得に有効である。在院日数短縮に伴い医療者との接触機会の減少、患者教育の欠如が進む近年、患者の都合の良い時間や場所で医療者と接触できる遠隔医療により患者満足度を向上させる看護が切望されている。本研究の目的は、①整形外科分野におけるデジタルヘルスを活用した患者教育のシステマティックレビューを行い、TJA患者を対象とした、②デジタルヘルスを活用し患者満足度を向上させる看護支援プログラムを作成することである。 システマティックレビューでは、6つの電子データベース(MEDLINE、CINAHL、Cochrane、Scopus、Web of Science、Mednar)で広範な検索が実行された。データベースの検索の結果、2,087件の研究が特定され、最終的にデータの抽出のために28件の研究に絞り込まれた。リハビリテーションにおいては、デバイスとしてウェアラブルアクティブトラッカーやビデオ・アプリケーションを使用した研究や、携帯電話のテキストメッセージやLINEを用いた患者教育が行われていた。Webベースの学習プラットフォームの開発も行われていた。医療者から患者への一方向のみの指導が多く、医療者と患者の双方向のやり取りが可能なデバイスが求められていた。患者指導の内容も、患者の術前の期待に応え、術後の疼痛緩和を行う事が満足度向上へ貢献することが報告されていた。さらに文章だけでなく、画像や映像を患者へ提供することが求められており、患者の術後満足度の向上に寄与することが示唆された。
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