2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K23201
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
西川 真野 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (90880542)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 要介護者 / 下肢機能 / 足趾 / 床反力変数 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、要介護者になる大きな原因の一つである転倒を予防するための看護介入の方法を検討するための基礎的資料を得ることを目的とした。本調査では、転倒は複合的な要因が重複し発生しうる事象であり要因の同定は困難であるが、身体的要因として下肢筋力の低下が大きく影響していることに着目し、下肢筋力が低下する要因として足趾の形態学的側面や身体活動量について、転倒および下肢筋力との関係性を検討する。 2020年度は、研究の第一段階として足趾の形態学的側面、身体活動量と転倒および床反力変数の関係性について先行研究の文献レビューを行った。その結果、近年では足趾の異常として浮き趾が問題視されており、浮き趾があるものはないものに比べて転倒頻度が高いことが報告されていたが、浮き趾と床反力変数との関連を報告した研究は見当たらなかった。また、施設入所者の身体活動量と床反力変数を明らかにした研究をも見当たらなかった。これらの結果より、浮き趾と身体活動量、床反力変数および転倒との関係を検討するための研究計画書の作成に取り組んだ。作成した研究計画書は、三重県立看護大学の倫理審査会による承認を得た。研究計画としては、調査1として足趾の形態学的側面として浮き趾を明らかにするために足裏バランス測定装置を用いた足底画像と足底圧力の測定および、足部を矢状面、前額面、水平面から直行平面にデジタルカメラを用いて記録する。調査2として足趾の異常の有無によって対象者を2群に分け、「椅子から立ち上がる」だけで測定できる床反力変数と加速度計による身体活動量を測定し、それらの関係性を明らかとするものとした。 2021年度は、研究の第二段階として研究調査と分析を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、福祉施設を利用している要介護者を対象としており、調査フィールドを確保するためA県内の福祉施設への研究依頼を行った。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大のため承諾を得ることができない状況であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、新型コロナウイルス感染症の感染者数が減少し、高齢者の新型コロナウイルスのワクチン接種が進んだ時期に、研究依頼を再開し調査を実施する見込みである。
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Causes of Carryover |
研究調査の延期に伴う、予算配分の変更によるため。次年度の助成金は、調査時の人件費と謝金として使用する計画である。
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