2021 Fiscal Year Annual Research Report
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20K23201
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Research Institution | Mie Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
西川 真野 三重県立看護大学, 基礎看護学, 助教 (90880542)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 要介護者 / 下肢機能 / 足趾 / 床反力変数 / 身体活動量 / 転倒 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、要介護となる原因の一つである転倒について、看護介入による予防を検討するための基礎的資料を得ることを目的として行った。施設に入所している要介護者において転倒の身体的要因として下肢機能の低下が大きく関係していることに着目し、下肢機能が低下する要因のうち、足趾の形態的特徴との関連について調査した。また、身体活動量、および転倒歴も調べた。得らえたデータより、下肢機能と足趾の形態的特徴および身体活動量との関連、また転倒歴と下肢機能および足趾の形態的特徴の関連を検討した。 調査は、2021年11月に実施し、福祉施設入所中の高齢者(平均年齢86.64±6.28歳、26名、要支援1~要介護3)を対象とした。下肢機能は、高齢者の下肢筋力や転倒との関連が示されている椅子立ち上がり動作時の床反力を測定した。足趾の形態的側面は、足底画像を撮影し浮き趾の有無を評価した。日常生活における身体活動量は、活動量計を用いて1日の歩数と活動強度を測定し、それぞれの関係性を検討した。その結果、床反力変数と歩数および活動量の相関は認められたが、足趾の足底面積比や浮き趾との関連はなかった。しかし、浮き趾においては、浮き趾が1本以内の群(以下、浮き趾1本以内群)と2本以上の群(以下、浮き趾2本以上群)において比較すると、浮き趾1本以内群の方が、床反力変数が高い傾向であった。また、過去1年間の転倒歴の有無による群間比較では、転倒群の方が、浮き趾の本数が多く、身体活動量および床反力変数は低い傾向であった。よって、浮き趾の改善および身体活動量の維持・増加を行うことにより、下肢機能が強化され転倒予防対策となる可能性が示された。
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