2020 Fiscal Year Research-status Report
舌の微小循環機能評価によるオーラルフレイルの早期発見・早期予防
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20K23213
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
内藤 麻利江 (橋本麻利江) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (30803960)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 微小循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
口唇および舌の運動および知覚機能と微小循環動態を評価し、オーラルフレイルと微小循環との関係を立体的に解析することにより、オーラルフレイルを早期に発見できる方法を見出すことを目的とする。無自覚の口腔機能低下を早い段階で検知する方法を見出し、将来、オーラルフレイルをフレイルの前段階として捉え、オーラルフレイルの早期からの予防を目指す。口腔機能低下の初期状況との関係を微小循環動態の面から立体的に評価することが、本研究の学術的独自性である。人生100年時代の到来とともに、表面上は健康であるが生活機能が低下しつつある不顕性の長寿者が増加し、より質の高いフレイル予防への社会ニーズが高まることが予測される。本研究では、口腔の運動機能を掌る主要な組織は筋肉であること、そして、その細胞活動を主に支えるのは微小循環機能であることに着目した。口唇および舌の微小循環形態は、表層からの深さにより異なることから、微小循環動態を立体的に評価し、口腔機能低下を反映する表層からの深度を見出すことが重要である。本研究で対象とする口唇および舌の口腔機能の評価指標として、運動機能やパルスレーザードップラーオキシメーターを用いて測定する。さらに歯周組織との関連、喫煙の既往などを調べる。予備実験として、パルスレーザードップラーオキシメーターを用いて口腔内を3箇所測定し、キャリブレーションを行なった。新型コロナウイルスの影響で、研究協力者の口腔内に触知できず、研究が遅れている。研究を遂行できるように環境を整え、研究協力者を確保し、解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で、研究対象の口腔内に触知できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の遅れを取り戻すことを目標に、口唇および舌の運動および知覚機能と微小循環動態を評価し、オーラルフレイルと微小循環との関係を立体的に解析する。舌表層についてはオプティカルファイバを用いたマイクロスコープによる舌表層の微小血管形態について画像解析ソフトを用いて評価する。さらに、交絡因子として調整する変数として、対象者の基本属性に加えて、歯および歯周組織の状況を記録する。口腔機能変数と微小循環動態変数の関係について、交絡する可能性のある基本属性、歯および歯周組織の変数を調整し解析する。口腔機能の変数については5段階にカテゴリー化を行い低い異常レベルと微小循環動態の測定変数との関連性を分析する。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況とともに、備品を購入するため。
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