2020 Fiscal Year Research-status Report
看護実践に認知行動療法を導入する過程の明確化:実践的な普及方策の提言を向けて
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20K23225
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
林 佑太 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (70882166)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 看護師 / 臨床実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知行動療法は、様々な精神疾患に高い効果が示されている精神療法の一つである。本邦では、その普及に貢献できる職種の一つに看護師が挙げられているが、実施率は低い。そこで本研究では、認知行動療法の学習や実践に取り組んでいる看護師を対象にインタビュー調査を行い、看護実践での認知行動療法の実施を阻害する具体的要因とその対処方法を明らかにすることを目的とした。本研究により、看護師が認知行動療法を日常臨床に導入するための効果的な方策を検討できると考える。 2020年度は、看護師による精神療法の効果や普及に関する国内外の文献の検討を行い、その知見に基づいて、質的研究の専門家からの助言を受けながらインタビューガイドの検討を行った。また、同年に発足した看護師が主催する認知行動療法の研究会に参加し、研究対象者となりうる看護師らとのネットワークの構築・拡大に取り組んだ。しかし、本過程に長期間を要したことや、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って研究方法の再検討を行ったことから、当初予定していた第1回のインタビュー調査の実施には至れなかった。2021年度は、上記のような研究者が所属する認知行動療法関連団体の看護師を中心に対象者のリクルートを行い、インタビュー調査および調査内容の分析を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う業務内容の変更により、当初想定していたよりも研究の時間を確保することができず、文献検討やインタビューガイドの内容検討に期間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象者となる、臨床実践で認知行動療法の導入を試みている看護師のリクルートにあたっては、研究代表者が既に構築している認知行動療法関連学会・研究会等とのネットワークが活用できるため、リクルートを迅速に進め、インタビュー調査・分析を進めていく。
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Causes of Carryover |
2020年度内にインタビュー調査に至れなかったため、当初予定していた旅費、謝金、その他経費に余剰が生じた。2021年度はインタビュー調査を実施する予定であるため、調査のための旅費等に使用する予定である。なお、新型コロナウイルス感染症の感染状況に応じて、インタビュー方法をオンライン形式とする可能性もあるため、その場合はオンライン環境の整備費として助成金を使用する。
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Research Products
(5 results)