2022 Fiscal Year Research-status Report
サルコペニアの判定に有用な骨格筋量指標の探索:指極を用いた検討
Project/Area Number |
20K23242
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
津田 晃司 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (20883507)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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Keywords | 地域コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアは要介護化や死亡のリスク要因であり、その診断は骨格筋量、筋力、身体機能による。骨格筋量の評価には四肢骨格筋量 (ALM)/身長2乗がALMの補正値として提唱されて以来最も頻用されている。しかしALM/身長2乗では加齢や椎体骨折に伴う身長短縮例や高BMI例で骨格筋量が過大評価になり得る。そこで、20-30歳代の身長に相当する指極を用いたALM/指極2乗は、身長短縮例の骨格筋量評価に適切と目される。またALM/BMIは高BMI例の骨格筋量低下の検出に適していると目される。本研究の目的は①日本の地域高齢者にて骨格筋量の指標としてALM/身長2乗、ALM/指極2乗、ALM/BMIの3種を用いてサルコペニアを判定した際のサルコペニア有病率を提示すること、②前記の各骨格筋量指標に基づくサルコペニア該当例の身体特性を提示すること、③指極の長期に渡る加齢変化を明らかにすることである。これにより骨格筋量指標の使用時に注意の必要な集団を提示することで、より適正なサルコペニアの診断に寄与することが期待される。本研究は日本の地域在住女性のコホート研究であるJPOS研究を本体研究とするものである。JPOS研究にて地域住民を対象とした調査を令和2-3年度に実施する予定であった。しかしCOVID-19感染拡大のため延期となり、令和4年度に2地域で調査を行った。令和5年度に他の2地域で調査を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
地域住民を対象とした調査を令和2-3年度に実施予定だったが、COVID-19感染拡大のため開始を令和4年度に延期した。
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Strategy for Future Research Activity |
調査実施の可否について対象市町村との協議を継続し、許可が得られた市町村で調査を行う。対象者の指極を測定、椎体X線画像から椎体変形を判定し、次の解析を行う。①骨格筋量の指標として四肢骨格筋量を身長、指極、BMIそれぞれで補正した値を用いてサルコペニアを判定した際のサルコペニア有病率を算出する。②上記の各骨格筋量指標に基づくサルコペニア該当例における身体特性を比較する。③平成8年度調査時と今回調査時の指極を比較する。
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Causes of Carryover |
令和4年度の調査で当助成金を使用予定だったが、調査にかかる費用を他の予算でまかなったため当助成金は使用せず、次年度使用額が生じた。令和5年度の調査にかかる費用を当助成金から支出する。
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