2022 Fiscal Year Annual Research Report
がん治療による生殖機能への影響と妊孕性温存の説明促進資材の開発
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20K23245
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
岡村 優子 国立研究開発法人国立がん研究センター, がん対策研究所, 研究員 (90872804)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 思春期若年成人世代がん患者 / 生殖機能 / 妊孕性温存 / がん治療 / 説明促進資材 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、治療開始前に医師が患者に対し「治療による生殖機能への影響と妊孕性温存」に関する説明を行う際の阻害要因と促進要因を明らかにし、各要因を踏まえ医師による患者への説明を多職種で実施促進する資材を開発することを目的とした。 2020-2021年度前半、治療開始前に医師が患者に対し「治療による生殖機能への影響と妊孕性温存」に関する説明を行う際の阻害要因と促進要因を明らかにすることを目的とし、実装研究統合フレームワークであるConsolidated Framework for Implementation Research (CFIR)に基づいたインタビュー調査を思春期若年成人世代がん患者の診療に関わる医師16名、看護師4名、思春期若年成人世代がん患者10名に対し実施した。2021年度後半から2022年度にかけて30名分のインタビューの逐語録から、4名の解析者でCFIRに基づいた解析を行った。医療者インタビューの解析結果、CFIRの構成概念I.介入の特性、II.外的セッティング、III.内的セッティング、IV.個人特性、V.プロセスにおける阻害促進要因が明らかとなった。患者インタビューの解析結果から、CFIRの構成概念のサブカテゴリ複雑性・デザインの質とパッケージ化(I.介入特性)、患者のニーズと資源(II.外的セッティング)、構造特性・ネットワークとコミュニケーション・適合性(III.内的セッティング)、介入についての知識や信念・その他の個人特性(IV.個人特性)、オピニオンリーダー・主要なステークホルダー(V.プロセス)に関する患者の意向が明らかとなった。 患者の意向に沿った「治療による生殖機能への影響と妊孕性温存」に関する説明を促進するために、医師がAYA世代がん患者とのコミュニケーションを学ぶプログラムに妊孕性に関する説明を加えトレーニングを推進している。
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Research Products
(3 results)