2020 Fiscal Year Research-status Report
Influence of attentional focus on long-distance throwing
Project/Area Number |
20K23251
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大木 雄太 筑波大学, 体育系, 博士特別研究員 (20880959)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | 注意の焦点づけ / 遠投 / スポーツ心理学 / 運動学的変数 |
Outline of Annual Research Achievements |
遠投と注意の焦点づけ(Attentional focus)に関する研究では、注意を向ける部位によってパフォーマンス発揮に対する影響が異なることが明らかにされているが、実際の遠投動作にどのように反映されるのかについては十分な検討が行われていない。そこで本研究課題では、心理学的要因である注意の焦点づけが遠投動作に与える影響を明らかにすることを目的としている。遠投を行う際の注意の焦点づけに関して、内的焦点(Internal focus)を2条件(手首に注意を向ける、体幹に注意を向ける)、外的焦点を1条件(ボールの軌道に注意を向ける)の計3条件を設定し、遠投距離および遠投動作に与える影響について3次元的な動作分析を行うことにより、遠投運動のパフォーマンス発揮における注意の焦点づけの機能を提示する。 研究初年度目は、基礎となる資料の収集、遠投動作を測定するための実験に必要となる機材の購入、および予備実験など、主に実験環境の構築を行った。資料の収集では、注意の焦点づけに関する先行研究を網羅し、主要な理論となる運動制約仮説に関するこれまでの知見、および注意の焦点づけが運動の動作に与える影響に関して残されている課題について整理した。また、遠投動作を測定するための主な機器として、ゴニオメータを購入した。遠投を行う際の肘の関節角度、および手首の関節角度を測定するための使用法、測定可能範囲、およびその他測定可能な指標などを確認し、本実験のための研究計画の立案および予備実験を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では、研究初年度目にデータを収集する予定であったが、新型コロナウイルスなどの影響により、実験を十分に行うことができなかった。しかし、実験環境の構築を行うことにより、データを収集するための整備を行うことができた。そのため、次年度は円滑に実験を進めるための準備が整っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、注意の焦点づけが遠投動作に与える影響を明らかにするための実験を行う。具体的には、遠投運動を行う際の注意の焦点づけを教示によって変化させることにより、遠投動作がどのような影響を受けるのかについて、運動学的変数をもとに検討していく。さらに、遠投を行う際に利き手および非利き手を用いることにより、熟練度の違いによる影響に関しても検討を行う。以上の実験を通して得られたデータを整理、分析し、研究成果について学会発表を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により、学会大会がオンラインでの開催となり、学会大会参加に関する旅費が当初の計画よりも少なくなり、次年度使用額が生じた。次年度は、実験を行う機関への旅費に充てる予定である。
|
Research Products
(2 results)