2021 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of attentional focus on long-distance throwing
Project/Area Number |
20K23251
|
Research Institution | Seiwa University |
Principal Investigator |
大木 雄太 清和大学, 法学部, 講師 (20880959)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | スポーツ科学 / 注意 / 遠投 / 学習 / 内的焦点 / 外的焦点 / 初速 / 投射角 |
Outline of Annual Research Achievements |
注意の焦点づけ(Attentional focus)が運動の学習に対して影響を与えることが明らかにされている。そこで本研究課題では、注意の焦点づけが遠投運動の学習における遠投距離および運動学的変数に与える影響を明らかにすることを目的とした。 21名の対象者が、遠投運動の学習を課題とし、プレテスト、10セッションの学習(各15試行)、ポストテストを行った。学習セッションでは、対象者は注意の焦点づけに関する3群(手首内的焦点群、体幹内的焦点群、外的焦点群)のうちの1つにランダムに割り当てられた。プレテスト・ポストテストでは、対象者は注意の焦点づけに関する3条件それぞれにおいて3試行行った。 その結果、遠投距離において学習セッションの主効果は群によって異なることが示された。2つの内的焦点群の遠投距離は、最初のセッションよりも最終セッションの方が長くなった。外的焦点群はセッションの主効果がみられなかった。プレテスト・ポストテストにおいては、外的焦点条件の遠投距離が最も長かった。さらに、遠投距離の変化量とボールの投射角の変化量の間に正の相関がみられたが、遠投距離の変化量とボールの初速の変化量の間に相関関係はみられなかった。 これらの結果から、遠投運動の学習においては外的焦点よりも内的焦点の方が効果的であることが明らかになった。遠投距離の増加は、ボールの初速を維持しながら投射角を向上させたことによるものと考えられる。また、遠投運動のパフォーマンス発揮においては外的焦点が効果的であることが明らかになった。以上から、遠投においては学習時とパフォーマンス発揮時で有効となる注意の焦点づけが異なり、場面や状況に応じて注意の焦点づけを切り替える必要があることが示唆された。
|
Research Products
(2 results)