2021 Fiscal Year Research-status Report
脊髄損傷後の呼吸筋支配運動ニューロンの可塑的変化にリハビリテーションが与える効果
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20K23257
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
河村 健太 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (00875742)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2023-03-31
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Keywords | 横隔神経 / 運動ニューロン / 呼吸筋トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では頸髄損傷モデルを作成して受傷早期から呼吸筋トレーニングを実施することで、横隔神経運動ニューロンの形態学的特徴がどのように変化するかを解析することを目的としている。2020年度の研究では頸髄損傷モデルと運動ニューロンの染色方法の確立を行った。2021年度には確立したモデルと染色手法をもとに、頸髄損傷モデルの作成からトレーニング群とコントロール群に分けて介入し、呼吸機能と横隔神経運動ニューロンの形態学的特徴の違いを観察した。 ラットは頸髄損傷モデル作成後3日経過し、十分に回復していることを確認してトレーニングを実施した。トレーニングはチャンバー内に高二酸化炭素の混合ガスを投与して過換気状態にすることで行った。週に4回から5回の頻度で3週間実施した。頸髄損傷から3週間経過後、左横隔神経を露出してその断端をHorseradish peroxidase(HRP)に浸すことで取り込ませ、2日間の生存期間をおいた後に灌流固定した。潅流固定後は凍結切片で連続切片を作成し、Tetramethyl benzidineにてHRPを発色させた。運動ニューロンは光学顕微鏡にて切片を観察し、解析ソフトによって外周にあてはまる楕円の長短径、面積、数を解析した。解析の途中経過では介入群に比較してコントロール群の長径の大きな運動ニューロンの割合が減少している様子が観察されている。呼吸機能に関しては3週間経過時点の換気量や呼吸数にトレーニング群とコントロール群の差はみられていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
染色された運動ニューロンの重なりや運動ニューロンの中心を薄切しているかどうかの解析に時間がかかっている。現在は当初の予定から切片の作成方法を一部修正して、より正確に判断ができるように調整している。また、染色の試薬やトレーニングに使用する物品の納品が遅れたこともあり、やや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はサンプル数の増加と切片の解析を完了させることを目標とする。頸髄損傷後に呼吸筋トレーニングによって運動ニューロンと呼吸機能がどのように回復するのかを明らかにし、学会発表と論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
発注済みの研究用の消耗品が一部年度内の納品が間に合わなかったため、次年度使用額が生じた。本年度の予算額において注文を行う予定である。また、実験計画が遅延しており、論文校正・投稿費用が繰り越された。
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