2020 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中後慢性期上肢運動麻痺に対するCI療法の運動学的効果の検討
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20K23269
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
天野 暁 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (20880892)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 9軸加速度計 / 運動学的変数 / Action Research Arm Test |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中後に上肢運動麻痺を呈した成人患者における生活的動作を, 多軸加速度計を用いた運動学的変数で表現する臨床研究が開始された. 世界中で膨大な資源が脳卒中リハビリテーションに費やされる中, 現在では上肢評価での利用性の高い加速度・角速度センサー等を含有した人体装着型センサー技術の活用報告が散見されるようになった. しかしながら, それらの技術を用いた動作レベルの運動学的変数を用いた治療効果検討試験は, CI 療法のような高いエビデンスを有する治療においても見受けられない. 現在, 脳卒中後の上肢運動麻痺の評価ツールとしてゴールとスタンダードとして認識されている Fugl-Meyer Assessment に対しては上記したような機器を利用した客観化の試みが既に始まっており, 良好な結果も散見され始めている. しかし, 上肢運動能力の評価ツールとしてゴールとスタンダードとして認識されている Action Research Arm Testに対しては, そのようなデバイスを用いた客観化の試みの報告には至っていない. そこで, ポータブル人体装着型多軸センサーを使用することで, 「他人と共有されない場合のある主観的」運動学的変化を「多くの医療者間で共有されやすい客観的な運動学的変数」に置き代える, 本研究はその試みの一つである. この試みは, 経験則的には重要な実感を伴いながらも, 時に曖昧な印象を与えがちだったそのような運動学的着眼点を, 客観的な形で臨床応用することでもある. 新型コロナウイルス感染症拡大に起因する研究計画の変更に伴い, まずAction Research Arm Testが運用される際の脳卒中対象者の運動学的変数が着目されることになった. 本試みは, 新型コロナウイルス感染症拡大が沈静化したのちに計画される, CI療法の効果検討研究に直接的に繋がっている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大に起因する研究計画の変更に伴い, まずは Action Research Arm Testが運用される際の脳卒中に起因する上肢麻痺を有する対象者の運動学的変数が着目されることになった. これは, 新型コロナウイルス感染症拡大により, 当初想定していた関西地方におけるデータ取得施設における外来リハビリテーションの中断や, CI療法を運用にするに当たって, 外来患者が数時間以上にわたって病院内に滞在するリスクなどが加味された結果である. そこで, 元々の本研究の核である「他人と共有されない場合のある主観的」運動学的変化を「多くの医療者間で共有されやすい客観的な運動学的変数」に置き代える, このコンセプトを保ち, CI療法効果検討に直接繋がる研究デザインへ変更されることとなった.
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Strategy for Future Research Activity |
現在, 研究代表者の職場移動に伴い, 新任校の倫理委員会にて再度審査を受けている状態である. 今後は, 上記したように, 人体装着型多軸センサーを用いて, 医療者主観的運動評価ツール(Action Research Arm Test)に対する客観化の試みが, 脳卒中に起因する上肢麻痺を有する対象者にて継続される. 新型コロナウイルス感染症拡大が沈静化して, 以前のような外来リハビリテーションの計画が可能になった際には, 当初の予定通りCI療法における効果検討の指標として導入される場合がある.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に起因する研究計画の変更に伴い, まずは Action Research Arm Testが運用される際の脳卒中に起因する上肢麻痺を有する対象者の運動学的変数が着目されることになった. その中で, 当初想定していた関西地方におけるデータ取得施設と異なる医療施設にてデータを取得することとなり, 必要物品や購入時期に変化が生じた結果, 次年度使用額が生じた. 今年度は, Action Research Arm Test Kit の購入やそれに伴う動作分析に必要なソフトウェアの購入が計画されている.
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