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2021 Fiscal Year Research-status Report

温熱刺激が筋肥大を誘発する新規機構の解明とその応用:温度感受性チャネルに着目して

Research Project

Project/Area Number 20K23270
Research InstitutionNiigata University of Health and Welfare

Principal Investigator

池上 諒  新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70881770)

Project Period (FY) 2020-09-11 – 2023-03-31
Keywords温熱療法 / 筋肥大 / 筋萎縮
Outline of Annual Research Achievements

本研究の最終的な目標は,温熱刺激による筋肥大メカニズムを解明し,運動トレーニングに変わる新たな筋肥大方法として臨床応用への発展を目指すことである.近年,温熱刺激はタンパク合成経路を活性化させることが示されている.しかしながら,そのメカニズムは未解明であり,臨床現場において筋肥大目的に温熱療法を適応し成功した例は無い.本研究は温熱刺激による筋肥大における温度感受性チャネル(TRPV1)の機能的意義を解明し,温熱療法の臨床応用に向け新たな知見を提供すること目的としている.前年度はWistar系雄性ラットを用いて温熱刺激が骨格筋形態に与える影響を検討し,温熱刺激の負荷時間の違いにより骨格筋が萎縮または肥大という相反する反応を示すことが明らかにされた.そこで本年はこのメカニズムを明らかにするために細胞内カルシウムイオン濃度に着目して検討を行た.その結果,慢性温熱実験時と同様の筋温となるように温熱刺激を負荷すると細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇し,30分以降では筋の浮腫を伴うことが明らかにされた.これは,長時間の温熱刺激の暴露は過度に細胞内カルシウムイオン濃度を増加させ,細胞損傷を引き起こす危険性があることを示唆するものである.実際にカルシウムイオンはタンパク質分解にも関与するシグナル伝達物質としての役割がある.これは温熱刺激により骨格筋が肥大または萎縮するメカニズムの一端を明らかにするものであり,筋肥大を目的とした温熱療法確立の知見となることが期待される.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新型コロナウイルス感染症の流行による影響を受けたものの,ここまでの研究課題により慢性温熱刺激が骨格筋形態に与える影響及び温熱刺激が骨格筋形態に影響を与えるメカニズムに関するデータが得られた.今後は生化学的手法を用いて分子メカニズムを検討する予定である.

Strategy for Future Research Activity

本年度までに,温熱刺激が骨格筋形態に与える影響及びそのメカニズムの一端を細胞内カルシウムイオン濃度の観点から明らかにしてきた.今後は生化学的手法を用いて現在得られているデータを補足する分子メカニズムについて明らかにする予定である.

Causes of Carryover

コロナ感染症拡大の影響により実験の進捗に変更があったため,論文投稿に至らなかった.本年度は論文の中心を補足する研究課題を遂行し,論文投稿を目指す.

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Type I diabetes suppresses intracellular calcium ion increase normally evoked by heat stress in rat skeletal muscle2021

    • Author(s)
      Ikegami Ryo、Eshima Hiroaki、Nakajima Toshiaki、Toyoda Shigeru、Poole David C.、Kano Yutaka
    • Journal Title

      American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology

      Volume: 320 Pages: R384~R392

    • DOI

      10.1152/ajpregu.00168.2020

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2022-12-28  

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