2021 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of human motor performance based on arm dynamics
Project/Area Number |
20K23279
|
Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 美咲 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 助教 (10879828)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
|
Keywords | 動力学 / ダイナミクス / パフォーマンス / 速度と精度のトレード・オフ / 到達運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒト腕ダイナミクスに基づき運動パフォーマンスを定量評価できる手法を開発することを目指し、主に以下の2つの研究課題を推進してきた。 1.感度解析による速度-精度特性への動力学的要因の影響度の検証:上肢動力学に基づく運動時間と空間終端誤差の関係を表すモデルの感度解析により、腕の動力学モデルのパラメータである上腕と前腕の質量および運動軌道が変化した際に速度と精度の関係がどのように変化するかを調査した。その結果、同じ速度条件でも、質量が増加するに伴い手先終端誤差が大きくなること、運動方向によって手先終端のばらつき方が大きく異なることを示した。なお、本年度は腕の質量密度から質量、慣性モーメントおよび重心位置を求める物理計算式を用いることで、より正確な動力学モデルのパラメータの推定方法を検討した。物理計算式を用いることにより、腕の長さ以外のパラメータにも個人差が反映できると考えている。 2.行動実験による感度解析シミュレーション結果の検証:感度解析シミュレーションにより明らかになったことが実際のヒトの運動でも観察されるかどうかを行動実験により検証した。今回は、運動軌道を8パターン変化させたときのシミュレーション結果と行動実験結果を比較した。その結果、肘関節を大きく動かす運動方向における手先終端誤差の信頼楕円の角度は近い値となったが、肩関節を大きく動かす運動方向においては一概には言えなかった。今後は、より詳細な分析を行い、上腕と前腕の質量をそれぞれ変化させた場合にどうなるかも行動実験により調査していく必要がある。なお、初年度はDeepLabCutというディープラーニングによるモーショントラッキング技術によりマーカーレスで被験者の身体の動きを計測できる環境を構築した。今後はDeepLabCutを運動パフォーマンス評価アプリケーションに実装する。
|
Research Products
(3 results)