2021 Fiscal Year Annual Research Report
Leisure-time, occupational, and commuting physical activity and the risk of chronic kidney disease in a Japanese working population
Project/Area Number |
20K23280
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
山本 尚平 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 臨床研究センター, 上級研究員 (70875492)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2022-03-31
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Keywords | 身体活動量 / 慢性腎臓病 / 運動疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
身体活動量を、余暇時間、仕事中、通勤という3つの区分で評価し、これらと慢性腎臓病(CKD)の発症リスクとの関連を検討した.Japan Epidemiology Collaboration on Occupational Health (J-ECOH) Studyの参加施設のうち,身体活動について詳しい情報を定期健康診断時に把握している1社のデータを使用した。2006年度に同社で健康診断を受診した20~65歳の労働者のうち、ベースライン時点でCKDに該当する人や解析に必要なデータが欠落している人を除いた17,331人(平均年齢42.8±10.0歳,男性90%)について分析した。 追跡期間中(中央値10.6年,147,752人・年)、4,013人(23%)がCKDを発症した。Cox比例ハザード分析により、年齢、性別、ベースライン時のeGFR、喫煙・飲酒習慣、職種・職位、残業時間、交代勤務への従事、通勤手段、睡眠時間で調整後、ぞれぞれの身体活動量におけるCKDの発症リスクを推定した。解析の結果、仕事中の身体活動が「座位中心」の人と比較すると、「立位や歩行中心」の人のCKD発症ハザード比(HR)は0.88(95%信頼区間0.81~0.96)、「より活発」な人はHR0.89(同0.78~1.02)であった(傾向性P=0.020)。一方、余暇時間の身体活動量(傾向性P=0.255)と通勤時の身体活動量(傾向性P=0.139)についてはCKD発症との関連を認めなかった。 本研究の結果から、座り仕事よりも、立ち仕事や歩き仕事に従事している人の方が腎臓病のリスクが低いことが示唆された。
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Research Products
(2 results)