2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effect on the arterial function of combined exercise and electrical muscle stimulation for improving the arterial function
Project/Area Number |
20K23304
|
Research Institution | Osaka Yukioka College of Health Science |
Principal Investigator |
中村 みづき 大阪行岡医療大学, 医療学部, 助教 (70880269)
|
Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2024-03-31
|
Keywords | 上肢の有酸素性運動 / 骨格筋電気刺激 / 血管内皮機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は本研究の研究成果を学術誌へ掲載するため,論文の執筆・投稿を行い,同年度2月に学術雑誌へアクセプトされている. これまでの我々の報告より,一過性の中強度の上肢の有酸素性運動と最大耐性強度の骨格筋電気刺激(EMS)は,血管内皮機能を向上させることが明らかになっている.この背景から,本研究では,上肢の有酸素性運動と下肢へのEMSの併用運動が血管内皮機能に及ぼす影響について,EMSの強度に着目して研究を進めてきた.その結果,中強度の上肢クランク運動と最大耐性強度(100%)のEMSと中強度の上肢クランク運動と50%強度のEMSを併用させる運動では,両条件ともに運動前と比較して運動終了後に血管内皮機能が向上し,さらに両条件間で血管内皮機能に及ぼす影響に差は認められなかった.このことは,中強度の上肢クランク運動と最大耐性強度の下肢EMSの併用運動が実施困難な低体力者において,EMSの強度を中強度に下げた場合でも血管内皮機能を向上させる可能性を示唆している. 有酸素性運動は運動耐容能の向上,降圧作用などの効果が得られるため,リハビリテーションの現場でも広く用いられている運動方法であるが,医療の臨床現場においては,下肢を中心とした有酸素性運動が疼痛,麻痺により実施困難な場合がある.本研究結果より,そのような対象者においても,本研究の運動方法を実施することで,呼吸循環機能が向上し,新たな運動療法の一つとなり得る可能性が示された.
|