2022 Fiscal Year Research-status Report
VRを用いた筋電義手操作プログラムの開発:視覚的付加情報を用いた運動観察の効果
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20K23305
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
吉村 学 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (10880114)
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Project Period (FY) |
2020-09-11 – 2024-03-31
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Keywords | 筋電義手 / Virtual reality / 運動観察 / 運動学習 / 義手 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋電義手操作時の筋電位情報の提示が義手操作の運動学習に与える影響、ならびにVR運動観察の運動学習の持続効果の検証を目的に実験を行った。健常者24名(男性12名、女性12名、各群8名ずつの3群)とし、模擬筋電義手を用いて実施した。被験者はVRのヘッドマウントディスプレイを装着して、①筋電義手操作時の筋電位波形を提示した義手操作動画を運動観察する群、②筋電義手操作時の筋電位波形なしの義手操作動画を運動観察する群、③無関係な動画を観察する群、の3群に分けて検証した。 その結果、筋電位情報の提示の有無は義手操作の学習に影響を与えないことが明らかとなったが、VR動画を観察して義手操作の学習をした群(上記①②)が1週間後の操作学習の維持が行えていることが明らかとなった。 この研究結果は、筋電義手使用者が熟練者のVR動画を見ながら操作をイメージすることで義手操作の学習を維持することに繋がることを示唆している。このことは、筋電義手使用者の入院期間の短縮や身体的・精神的負担の軽減にもつながる可能性がある。 2022年度は上記の研究結果を2022年9月に開催された第56回日本作業療法学会(京都)、10月に開催された第38回日本義肢装具学会学術大会(新潟)でポスター発表を行った。2023年1月には第10回中部日本ハンドセラピィ研究会(広島)で口述発表を行った。現在、国際誌への論文投稿を行い、査読中の段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度中に学会発表ならびに論文投稿を実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、論文の受理に向けて修正等を進めていく。
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Causes of Carryover |
論文の英文校正費用ならびに論文投稿費用を計上しており、現在論文投稿中であるため執行出来ていない。そのため、2023年度中に論文受理され次第、予算の執行を行う予定である。
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