2023 Fiscal Year Annual Research Report
表面上不純物粒子を対象とした動的濡れによる自発的『メニスカス・クリーニング』機構
Project/Area Number |
20KK0085
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
上野 一郎 東京理科大学, 創域理工学部機械航空宇宙工学科, 教授 (40318209)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒瀬 築 東京理科大学, 創域理工学部機械航空宇宙工学科, 助教 (30868740)
塚原 隆裕 東京理科大学, 創域理工学部機械航空宇宙工学科, 教授 (60516186)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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Keywords | メニスカス・クリーニング / 表面張力 / メニスカス / 洗浄 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度では,目標に掲げた『比較的単純な構造を有する基板上構造物に液滴前縁部が接触した際のメニスカス形成と,それに伴う液膜内速度場・圧力場計測を通じた構造物周りの力場の解明』,および,『微小構造物の形状・姿勢・濡れ性の影響に関する定量化』に対し,特に楕円柱を対象として,実験および数値解析により予備的な解析を行った.液滴前縁部との相互作用において,楕円柱に対する迎角によってメニスカス形状が異なることを実験・数値解析により実証し,楕円柱近傍の圧力場変化に関する予備解析を行った.さらに,複数の円形繊維を編み込んだ繊維束で構成される複雑流路を対象とし,メニスカスを形成しながら液体が含浸していく過程にかかる数値解析系を構築した.気液2相流での界面変形・合体,それに伴う微細気泡形成過程に関する予備解析を行った.共同研究者らと遠隔での研究打合せを定期的に実施し,堅実に研究を進めた.また,英文学術論文執筆に向けてもオンラインでの共同執筆環境を用いて分担作業をスムースに実現した.一方で,現地に滞在して実施する研究打合せについては,最終年度の2023年度においてようやく実現したが,共同実験の実施に至らなかった.当該事案については研究打合せの際に議論を重ねており,2024年度以降に共同研究体制を新たにし活動を継続するための予算申請を行うことを双方の研究グループが認識している.2023年度に行った研究の成果は国内学会にて発表済み,また,2024年実施の国際会議で発表を予定している.また,2編の学術論文を執筆中である.
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