2022 Fiscal Year Research-status Report
巨礫分布特性にもとづく1万年スケールのスーパー台風評価についての国際共同研究
Project/Area Number |
20KK0095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 信人 京都大学, 防災研究所, 教授 (90371476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 靖憲 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20292055) [Withdrawn]
安田 誠宏 関西大学, 環境都市工学部, 准教授 (60378916)
中條 壮大 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20590871)
下園 武範 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (70452042)
二宮 順一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (20748892)
志村 智也 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70789792)
宮下 卓也 京都大学, 防災研究所, 助教 (60874104)
張 哲維 京都大学, 防災研究所, 特定助教 (20866826)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Keywords | 巨礫 / 沿岸災害 / 波浪 / 津波 / 台風 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,過去数百~数千年間に海中から移動し,陸域に打ち上げられた巨礫の移動限界とその分布について,北西太平洋を対象に国際共同調査・モデル開発を実施する.このため,近年および記録のない過去イベントで発生した巨礫の大きさ,物性,年代および沿岸地形について計測し,巨礫群の詳細な特性を把握する.第2に,巨礫の分布特性を説明可能な巨礫移動モデルを国際共同開発する.第3に,近年移動した巨礫の調査結果を元に,外力である沿岸域の暴波浪およびスーパー台風特性を逆推定する手法を開発し,最後に確率台風モデル等を組合せ,過去巨礫群を説明可能な1万年単位の最大級の暴波浪とスーパー台風の強度についての逆推定を実施する. 本年度は,近年の極端イベントにより移動が確認されている巨礫群の位置,3D形状,物性,陸上および海底地形について,コロナウイルスの影響により海外調査の代わりに先島諸島・石垣島で計測を実施した.特にRTK-GPSドローン,水中ソナーおよび陸上LiDARを活用し,石垣島白保地区での巨礫の3Dデータおよびリーフ上の詳細な海底地形の計測に成功した.観測と並行して,数値モデル開発を進め,過去の長期波浪特性を評価するデータベースの構築に取り掛かった. 海外との共同研究については, Andrew Kennedy・ノートルダム大学・教授と巨礫発生・移動モデルの開発を進めた.Andrew Kennedyとは,アメリカNSFのプロジェクトISROCとの連携を進め,現存する観測データベース化のフォーマットや保存先などの具体的な議論を進めた.Wen-Son Chiang・国立成功大学台南水理研究所・副所長は,台湾での観測についての意見交換を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルスの影響は無視できなかったが,2022年後期以降,計画と比べて遅れなく進捗している.
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルスの感染状況を確認しつつ,現地調査を含め計画に従って研究を進める予定である.
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの状況により,調査計画を見直した.このため,次年度使用額が生じた.
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Research Products
(13 results)