2024 Fiscal Year Research-status Report
Joint International Research on Aurelian Walls at imperial Rome beyond the scope of the present capability of architectural fieldwork
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20KK0100
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| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堀 賀貴 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (20294655)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池口 守 久留米大学, 文学部, 教授 (20469399)
奥山 広規 徳山工業高等専門学校, 一般科目, 准教授 (50852365)
佐々木 健 京都大学, 法学研究科, 教授 (70437185)
山田 順 西南学院大学, 国際文化学部, 准教授 (90352202)
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| Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2026-03-31
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| Keywords | 古代ローマ / アウレリアヌス城壁 / 塔 / 壁厚 / 規格性 |
| Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍において停滞していたローマ遺跡監督局によるアウレリアヌス城壁の遺構管理体制が整備され(担当者の変更などがあった)、2024年度は充実した調査を行うことがき、やや遅れていた計画を一気に挽回する退勢が整った。2024年度は、ローマ遺跡監督局より要請のあった、ピラミデ駅周辺、ファルサロ通り周辺、英国大使館周辺、カンパーニア通り周辺の4箇所のレーザースキャニングによる調査を11月に行った。記録によれば、アウレリアヌス城壁には400基の塔が100ローマンフィート間隔で建設されたとあり、これまで調査でも概ね実際と合致するとされてきたが、今回の調査によって、ファルサロ通りおよび英国大使館地区を除く3地区でいずれも平均値で10から40cm以下、すなわち1%程度の非常に精度で100ローマンフィート間隔となっていることが確認され、当時の建設測量技術の高さが再確認された。一方、英国大使館周辺では4m程度(10%)程度の変化が見られ、計画的に間隔を変えたのか、あるいは施工上の誤差なのか、今後検討が必要である。一つの理由として、城壁に設けられた門が間隔に影響している可能性がある。英国大使館周辺では、18世紀のノッリの地図に記載された門の位置が近代に変更されているが、元の門の位置を確認することができた。今後は、門の位置を含めてた城壁の計画について、検討していく必要がある。また、レーザースキャニングが有利な点として、城壁外側と内側のデータを接合させ、精密に壁厚を実測することが可能なことがあるが、今回部分的に壁厚を計算したところ、3.5から3.8メートル、すなわち12あるいは12.5ローマンフィートに収束することが確認され、壁厚についても基準の存在が想定される。、この厚みは他のローマ都市と比較すると、かなり薄く、実際に都市防衛機能よりも、視覚的にローマを囲むことが重要であったことが想像される。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響が2023年度まで続いたが、担当者の変更を経て、2024年度よりローマ遺跡監督局側の体制が整った。なお、2026年度には新たにアウレリアヌス城壁だけでなく、城壁外の墳墓、カタコンベなどの実測を依頼されており、本共同研究を起点として、より密度の高い研究協力体制の目処が立った。なお、研究成果の発表については、ローマ遺跡監督局の合意が必要なため、現在、交渉中であり、現時点で公開することができない。そのため、調査は当初の計画以上に進展しているが、概ね順調と判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
今回、ライカ社のBLK2FLYおよび1kmレンジのP50を導入し、より長距離をカバーしつつ、機動的に実測するための設備を整えたが、さらに長距離をカバーするため、2025年度には4kmレンジのスキャナーの導入を検討する。データ量が飛躍的に増加するが、性能を高めたWSもあわせて導入し、世界的にも類を見ない3次元データの構築に向けて挑戦をつづける。すでに、ローマ遺跡監督局より実測希望対象リストを受け取っており、今後はこれを精査し、アウレリアヌス城壁を起点として、墳墓やカタコンベなどの遺構との立体的な位置関係を突き止めることによって新たな研究成果を産み出し、国際共同研究としての質を向上させていく。また、最終年度は、研究成果の発表にむけて交渉を進める。
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| Causes of Carryover |
計画した調査がローマ遺跡監督局側の都合で次年度に延期されたため、それにともない旅費を次年度使用とした。
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