2020 Fiscal Year Research-status Report
Development and implementation of a sliding isolation system for earthquake resistant masonry constructions in developing countries
Project/Area Number |
20KK0103
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
桝井 健 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (60263109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 相勲 東北学院大学, 工学部, 教授 (20377807)
Sanjay PAREEK 日本大学, 工学部, 教授 (20287593)
荒木 慶一 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50324653)
高木 次郎 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (90512880)
鈴木 裕介 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90635400)
榎田 竜太 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (20788624)
郭 佳 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (50868081)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Keywords | 石積組積造 / 滑り免震 / 小学校 / 施工性 / 耐震性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(a)滑り免震機構で利用する現地材料の調査分析:コロナ禍で現地に行くことができないため,現地で入手できる潤滑剤(グリースなど)に関する情報を,現地メーカーに問い合わせて収集するとともに,現地から材料を送付してもらい分析を行った。 (b)滑り免震機構の静的・動的特性評価実験: コロナ禍で 現地に行くことができないため,代替として現地から取り寄せた材料などを用いて東北大学で振動台実験を実施した。2枚のコンクリート床板を上下に重ね,下部床板を振動台に固定して,上部床板をその上に置くだけの状態で正弦波水平加振を行い,上部床板の滑り挙動を観察した。床板同士の境界面に作用する垂直面圧が,実際の小学校建設時に想定される面圧の値と同等となるように,床板上部に錘を積載した。境界面の構成として,スタイロフォームや大理石等の複数種の材料の組み合わせや,グリースの有無,コンクリートの平滑・非平滑の仕上げの違い等の異なる条件を設定して実験を実施した。滑り挙動が発生開始する振動応答加速度を測定し,摩擦係数を評価した結果,評価値が0.2以下となる境界面構成の組み合わせを確認することができ,良好な実験結果を得ることができた。 (c)滑り免震機構を備えた小学校建設:現地NGOのThapaと建設候補地について検討した。 (d)滑り免震機構の社会実装にむけた基盤整備:ネパールを含む複数の国の石積組積造の耐震規準の比較検討を行った。また,インターネット・プラットフォームの構築について基本計画を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍で現地に行くことができないため,現地での調査や調整が困難であり,いくつかの計画に遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍のため,現地にいつ行けるかが明確でない。そのため,ネパールの共同研究者と密に連絡をとりながら,作業を分担することで研究を進める。具体的には,現地材料を取り寄せ,日本国内で性能評価実験などを進めていく。また,ネパールのトリブバン大学で材料実験などを実施してもらう。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のために現地に行けないために次年度使用が生じた。コロナ禍の状況を注視しながら,渡航なしでできる項目を着実に進めるとともに,渡航が可能になった時に現地での調査や実験を効率よく進められるように準備を進めておく。
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