2020 Fiscal Year Research-status Report
Design of highly sensitive gas recognition interfaces using 1D/2D nanomaterials
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20KK0110
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
木田 徹也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (70363421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畠山 一翔 熊本大学, 産業ナノマテリアル研究所, 助教 (30773965)
末松 昂一 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (90637555)
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2025-03-31
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Keywords | ナノワイヤ / ナノロッド / ナノシート / 半導体 / ガスセンサ / 酸化物 |
Outline of Annual Research Achievements |
多種多様なガスを即座に認識するため、ガスセンサの更なる高性能化が要求されている。希薄成分に対して高い感度を有する高性能ガスセンサの開発は、AIとの統合によるパターン認識によってガス種の識別を可能にするなど、極めて重要性が高い。本研究では、一次元(1D)および二次元(2D)ナノマテリアルを用いて、空気中の稀薄有機成分に対し超高感度なガスセンサデバイスを開発する。1D材料・2D材料を用いることで、ガス拡散機能とトランスデューサー機能の最大化を図る。さらに貴金属ナノ粒子を担持してレセプター機能を高める。目標は空気中100ppb以下のアセトン検知とする。 初年度は、1D材料としてナノワイヤ(ナノロッド)の合成を検討した。VLS(vapor-liquid-solid)成長法によって垂直配向ナノワイヤを合成した。また水熱合成法によってもナノロッドの合成を行った。さらに、ホスホン酸系の配位子を用いて貴金属の担持を行った。ホスホン酸と白金や金の塩化物との錯体を合成し、それを1D材料に吸着させ、熱処理を加えることで高分散担持の金属/ナノロッド複合体を合成することができた。これを用いて金櫛型電極を取り付けたアルミナ基板上にセンサ膜をスクリーン印刷法によって形成し、各温度で種々のガスに対するセンサ素子の電気抵抗変化を計測した。本センサはppm濃度の希薄なアセトンに対して良好な応答を示した。さらに、紫外線照射によるセンサの低温作動化を試みたところ、作動温度を200℃程低減することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりにZnOナノワイヤとナノロッドの再現性の高い合成方法を見出しており、それぞれが200-300℃の定温域でもガスセンサとして機能することを確認している。また、それらに貴金属を高分散で担持させることで感度の向上および作動温度の低減にも成功している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の基本方針としては、合成したナノ材料の微細構造を制御することで、ガス拡散機能およびトランスデューサー機能の最大化を図る。加えて、種々の貴金属を高分散でナノ材料に担持してレセプター機能を高める。さらに新しくナノシート材料を合成し、その基本的なガスセンサ特性を明らかにする。最終的には、オペランドDRIFT法によってガス検知・応答メカニズムを明らかにし、ナノ材料を用いたガスセンサの設計指針の再構築を目指す。
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Causes of Carryover |
ドイツへの渡航を予定していたが、コロナ禍のため次年度に渡航することに変更したため。
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Research Products
(2 results)