2023 Fiscal Year Annual Research Report
Interplay between nutrition and reproduction in the neuroendocrine network of fish under tropical monsoon environments
Project/Area Number |
20KK0143
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
竹村 明洋 琉球大学, 理学部, 教授 (40222103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 千裕 琉球大学, 理学部, 技術補佐員 (20888664)
武方 宏樹 琉球大学, 戦略的研究プロジェクトセンター, 特命助教 (60814192)
野津 了 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 主任研究員 (70774397) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-10-27 – 2024-03-31
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Keywords | ベトナム / モンスーン / サンゴ礁 / 魚類 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、モンスーンと連動する降雨量変化に起因する海域の一次生産量と魚類の栄養改善に着目しながら、魚類の繁殖活動の時刻あわせが成立するための生理機構を明らかにすることを目的として、2023年度は以下の研究を行った。 国内実験について、サンゴ礁に生息する魚類(ゴマアイゴとルリスズメダイ)を用いて仮説検証を昨年度に引き続き続けた。ゴマアイゴとルリスズメダイの肝臓における甲状腺ホルモン転換酵素(Dio2とDio3)遺伝子の発現の日周変動が確認された。これまでの研究から、インシュリン様成長因子(IGF1)の制御には昼と夜の異なる制御機構が存在することが示され、複数の内分泌軸が相互に関連しつつ成長促進に関わっていることが明らかとなった。モンスーンの様な環境変動は海域の一次生産に深く関わることから、一次生産が高まる時期には魚類の栄養状況が改善され、生殖や成長の内分泌機能の活性化が進むことが考えられた。 海外調査に関しては2022年度までは新型コロナウイルス感染症状況を把握する必要から渡航を控えていたが、ベトナムの水際措置が適応される以前の入国手続に戻り渡航可能となったため、2023年度は現地共同研究者と実地調査を行った。現地共同研究者による調査の中心となるフエ近郊のラグーンについては現地共同研究者が、またベトナム北部のハロン湾周辺については現地共同研究者と研究代表者が共同して調査した。両地点について環境データや試料を収集し、それを日本に持ち帰って分析を進めている。
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